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教職課程履修の心構え

教育職員養成課程(以下教職課程)とは、教育職員免許法(1949年に制定)により授与される免許状を取得するために、その必要科目を履修する コースです。所定の科目の定められた単位数を修得した者は、申請手続きを取ることにより、卒業時に、大阪府教育委員会からその修得単位に応じた教 員免許状(130頁の⑵「免許状の種類と教科」を参照のこと)が授与されます。この免許状は、国・公・私立を問わず、学校教育法に基づく学校の教 員(教諭や講師)となる場合に不可欠なものです。

教員に求められる資質能力

ところで、現在どのような教員の養成が期待されているのでしょうか。いつの時代にも求められており、そしてこれからの時代の教員にはとくに必要 とされる資質能力とはどのようなものでしょうか。
 1987年12月18日付け教育職員養成審議会答申「教員の資質能力の向上方策等について」によると、いつの時代にも教員に求められる資質能力 とは、「教育者としての使命感、人間の成長・発達についての深い理解、幼児・児童・生徒に対する教育的愛情、教科等に関する専門的知識、広く豊か な教養、そしてこれらを基盤とした実践的指導力」といったものです。1999年12月10日付け教育職員養成審議会答申「養成と採用・研修との連 携の円滑化について」では、これからの時代の教員に求められる資質能力として、①専門的職業である『教職』に対する愛着、誇り、一体感に支えられ た知識、技能の総体といった「いつの時代にも求められる資質能力」とともに、②地球的視野に立って行動し変化の時代を生きる社会人としての「今後 特に求められる資質能力」が挙げられました。そして、学校に活力をもたらし教育力を高めるために③「得意分野を持つ個性豊かな教員の必要性」が示 されました。
 このような資質能力をもつ教員の養成を目指すために、1998年から2000年にかけて大規模な教育職員免許法の改訂とそれに伴う大学教職課程 カリキュラム改革が行われ、2007年の一部改訂を経て現在に至っています。大学での教職課程の履修を通じて教員としての豊かな資質の形成が強く 期待されているからです。
 さらに、2012年8月28日の中央教育審議会第82回総会において「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(答 申)」が取りまとめられました。答申では次のような問題提起が行われました。まず現状と課題として、①「グローバル化など社会の急速な進展の中で 人材育成像が変化しており、21世紀を生き抜くための力を育成するため、思考力・判断力・表現力等の育成など新たな学びに対応した指導力を身に付 けることが必要」、および、②「学校現場における諸課題の高度化・複雑化により、初任段階の教員が困難を抱えており、養成段階における実践的指導 力の育成強化が必要」であることが示されました。次に、改革の方向性として、「教育委員会と大学との連携・協働による教職生活の全体を通じた一体 的な改革、新たな学びを支える教員の養成と、学び続ける教員を支援する仕組みの構築(「学び続ける教員像」の確立)が必要」であることから、教員 養成を修士レベル化し、高度専門職業人として位置付けるという新たな方向性が示されました。すなわち「一般免許状(仮称)」は学部4年に加え、1 年から2年程度の修士レベルの課程での学修を標準とし、「基礎免許状(仮称)」は、学士課程修了レベルとする。特定分野に関し、実践の積み重ねに よる更なる探究により、高い専門性を身に付けたことを証明する「専門免許状(仮称)」を創設するということです。
 この答申に基づき、今後教育職員免許法改正等が行われることが予想されますが、慎重に成り行きを見極めながら対応策を検討していく必要があるで しょう。

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