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2019.3.20お知らせ・イベントキャンパスリポート

2018年度卒業証書・学位記授与式を挙行しました

3月15日(金)、午前9時30分より本学チャペルにて卒業記念礼拝・学部成績優秀者表彰式を、午前10時30分より本学総合体育館メインアリーナにて、2018年度卒業証書・学位記授与式を執り行ないました。
磯晴久学院長と牧野丹奈子学長より、学部卒業生1,223名、大学院博士前期課程修了生12名に、門出を祝う言葉が卒業生に贈られました。
また、授与式後、チャペルにおいて社会学部卒業論文集ならびに学生懸賞論文の表彰式もおこないました。
本学の卒業生をどうぞよろしくお願い申し上げます。

卒業記念礼拝

卒業証書・学位記授与式の様子

磯晴久学院長

牧野丹奈子学長

2018年度 卒業証書・学位記授与式式辞

皆さん、ご卒業おめでとうございます。ご家族、ご親戚、保護者の皆様おめでとうございます。桃山学院大学の教職員を代表いたしまして、心よりお祝いを申し上げます。

さて、皆さんの多くはこれから社会に出て働かれますが、今、社会ではAIをはじめとする技術革新が急速に進んでいます。そのため、仕事が大きく変わってきています。しかし、一方どれだけ技術革新が進んでも、仕事の大切なところは変わらないと私は思います。そこで今日は、これからの仕事において、変わることと変わらないことについてお話しし、お祝いの言葉に代えさせていただきたいと思います。

まずは、変わっていくことについてです。先ほども言いましたように、近年のAIをはじめとする技術革新には目覚ましいものがあります。単純作業の自動化は当たり前です。工場やコンビニの無人化などはますます進むでしょう。そして、それだけではありません。高度な専門知識を必要とする仕事であっても、それに答えがあるものならばAIが行うようになるでしょう。そのため、2030年頃には人間の今の仕事の半分をAIが行うとまで言われるほどです。では、私たち人間がすべき仕事は何か。それは新しいアイデアを生み出す、新しい答えをつくるクリエイティブな仕事ということになるでしょう。そしてそれは、あらゆる現場で求められるようになります。また、変わっていくのはこのような仕事の内容だけではありません。働くスタイルも変わってきます。たとえば、かつて工業が中心だった時代では、朝9時に工場に来て分担作業を行う、労働時間の長さに応じた報酬を得る、といったようなスタイルが一般的でした。しかし、これでは新しいアイデアを生み出すクリエイティブな仕事に適切ではありません。今後は裁量労働制や在宅勤務など、個人個人が新しいアイデアを生み出すのにふさわしいスタイルが進んでいくでしょう。

一方、どのように技術革新が進んでも変わらないこともあります。そのひとつが仕事の意味だと思います。たとえば、あなたは何のために働くのですか、と聞かれたら、皆さんなら何と答えますか。生活していくため、と答えるかもしれません。これはごく自然でまっとうな答えだと私も思います。このように生活するために働くことを哲学者のハンナ・アーレントなどはレイバー(labor)つまり労働と呼びました。生活するためですから、時にはしんどくても我慢して頑張る、また、そのようなしんどさが少しでも軽くなるように工夫する、そういった仕事です。このように生活していくために働くことはこれからも大事なことです。しかし、それだけだと生活するのに十分なお金がたまったら、もう働く意欲がなくなるということになります。

今から7年ほど前に、私は大阪市のあるソフトウェア開発会社にインタビューに行ったことがあります。そこは小規模ながらも有名企業や大阪市などを顧客に持つ優良企業で、5名の障がい者の方がエンジニアとして働いておられました。なかには手にゴムバンドでマウスを括り付けながら仕事をしている方もいらっしゃいました。そこで障がいをもつ方々に仕事の意味について聞いたところ、次のような答えが返ってきました。「働きたかったのは社会とつながりたいと思ったからです。それは社内でも社外でも様々な人に関わるという意味です。やりがいを感じるのはその仕事が難しいときです。頑張って思い通りのプログラムが開発でき、お客さんが喜んでくれた時、もっともやりがいを感じます。」

ハンナ・アーレントは先ほど言ったレイバー(labor)のほかに、人間の仕事にはあと二種類あると言いました。一つはワーク(work)です。人の命には限りがある、だからこそ人はこの世に何かを生み出し残そうとする、これがワークです。もうひとつはアクション(action)です。人は一人ひとり異なる。そしてこの一人ひとり異なる人が沢山集まることによって世の中は成り立っている。だから人は自分と異なる人と向かい合い関係を築こうとする。つながろうとする。これがアクションです。先ほどの障がい者の方にとっての仕事の意味は、まさにこのワークとアクションが組み合わさったものといえます。

繰り返しますが、生活するために働くことは大変大事なことです。しかし、それだけでなく自分の能力を発揮し、世の中に役立つモノやコトを生み出し、人とつながっていくことにこそ、仕事の本当の意味があると私は思います。そして、そのことはどれだけ技術革新が進んでも変わらないでしょう。もっと良いモノや良いコトを生み出したい!もっと人とつながりたい!そのような仕事の場合、報酬はお金だけではありません。そこでは自分の確かな成長と次の新たな仕事が報酬となるでしょう。

これからの社会では仕事の内容も働くスタイルも間違いなく変わっていきます。これらを自分のものとしながらも、もっと良いモノや良いコトを生み出したい!もっと人とつながりたい!と思うような仕事に取り組んでいただきたいと思います。桃山学院大学の卒業生ならばきっとできると信じています。頑張ってください。

2019年3月15日
桃山学院大学 学長
牧野丹奈子

社会学部卒業論文集表彰式

学生懸賞論文表彰式

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