2009年春期 環境問題概論
期末試験 問題と解答


I. 以下の設問に答えて適切なものを選択肢から選び記号を回答欄に記入せよ。誤答は減点されることがある。(計20点)

(1) 日本において、1990年時点と比較して2007年には40%以上エネルギー消費が増加している部門は次のうちどれか。2つ選べ。
ア)産業部門(工場等)  イ)業務部門(商業、サービス、事務所等)
ウ)家庭部門       エ)運輸部門        オ)発電部門

=> イ)業務部門(商業、サービス、事務所等)と ウ)家庭部門

(2) 近年の地球温暖化の主要因として考えられているのは次のうちどれか(複数選択可)。
 ア)CO2濃度の増加 イ)SO2濃度の増加 ウ)フロンガス濃度の増加 エ)オゾン層破壊
 オ)海面水位の上昇 カ)森林伐採    キ)氷河の後退    ク)メタン濃度の増加

=> ア、ウ、カ、ク

あいかわらず「オゾン層破壊」を答える人が多い。そうじゃないと強調したはずなんだけどな。

(3) 家電リサイクル法の対象になっていないのはどれか(複数選択可)。
 ア)エアコン イ)洗濯機  ウ)デスクトップパソコン エ)冷蔵庫  オ)電気ストーブ

=> ウ、オ

対象になって「いないもの」です。なって「いるもの」を答えた人が多かった。よく読め。

(4) 次のうち、世界における確認可採年数が一番短いエネルギー資源はどれか。また一番長いのはどれか。
 ア)石炭    イ)石油    ウ)天然ガス    エ)ウラン

=>  短いもの:イ  長いもの:ア

II. 京都議定書によって日本はどのような義務を負うか。正確に記述せよ。(10点)

=>  2008年から2012年の5年間の温室効果ガス排出量を、1990年比で6%削減する。

3年連続の出題。今年は出ないとふんだのか、意外と正答率低かった。「2008-2012年」「1990年比」「6%削減」のすべてがそろっていなければ不正解。

III. 以下の問いに答えよ。(各5点 計20点)

(1) 京都メカニズムの1つで、発展途上国において温室効果ガス削減事業などへ投資を行い、その事業で削減された排出量の分の枠を、先進国の排出枠に移転する制度をなんという?

=> CDM(クリーン開発メカニズム)

(2) 発電すると同時に、発生する熱を温水の供給などに有効に利用するシステムをなんというか。

=> コジェネレーション、熱電供給システム

「家庭用燃料電池」も可とした。「エネファーム」でもOK。ただの「燃料電池」ではコジェネレーションするとは限らないので2点。

(3) オゾン層破壊物質の規制スケジュールなどを定めた国際条約を何という?

=> ウィーン条約

国際条約を尋ねているのだから「モントリオール議定書」では正確には間違いなのだが、いいことにした。

(4) 値段や品質だけでなく、環境配慮の面を考慮して、そうした商品を優先的に購入することをなんという?

=> グリーン購入

「グリーン調達」「グリーンコンシューマー」でもOK。「エコ替え」は車の買い換えに限定されるのでバツ。

IV. トウモロコシなど植物のデンプン質や糖質から作られ、ガソリンに混ぜて自動車燃料として使うことができる物質のことをなんというか?(8文字)(5点)

=> バイオエタノール

「デンプン質や糖質から作られ」と限定しているので「バイオディーゼル」は間違いだが、そこまで授業で説明しなかった気がするのでOKとした。「バイオエネルギー」は物質ではないのでバツ。

 これが一時期アメリカなどで環境のためになるとしてもてはやされた。なぜ環境のためになると考えられたのか、説明せよ。(15点)

=> 回答例:植物を原料とするため、バイオエタノールを燃やして出るCO2は成長時に吸収されたものであり、温暖化の原因であるCO2増加に寄与しない(カーボンニュートラル)。ガソリンに混ぜることで、その分化石燃料の消費を減らし、CO2排出量を削減することができるから。

カーボンニュートラルの言葉・原理、化石燃料の消費の削減がそろって15点とした。その他、「枯渇しない燃料」、「さまざまな廃棄物から作れる」、なぜその後批判されるようになったかの説明などに部分点5点。「植物性で環境に優しい」「CO2排出が少ない」「排ガスがきれいになる」などは当然バツ。

V. 植林地の木を切って建築物や構造物に使うことは、温暖化防止にとってプラスの効果となるかそれともマイナスか。もしプラスになるとすればどのような条件がそろえばよいか、論じよ。(20点)

=> 回答例:木材は、それまで吸収し固定した二酸化炭素を貯蔵するタンクのようなもので、腐ったり燃やされたりしなければ永続的に二酸化炭素を地上にとどめておくことができる。したがって、木を切って建築物や構造物として長く使用し、切った場所には新たに植林すれば、大気中の二酸化炭素の削減に貢献できる。つまり、切ってからも長く大切に利用し、切った跡地に植林すれば、温暖化防止にプラスになる。

問い方がまずかったが、「切るだけではマイナス」もたしかにその通りなので5点。「コンクリートなどの代替になる」「木の家は涼しいので」「間伐すると残りの木がよく育つ」なども5点。「木を材料にして日当たりのよい場所に建築物を建てれば、光合成をするのでCO2を吸収する」と答えたのが一人ならずいたのにびっくり。光合成をする家っていいな。しかし木が育ったら家も大きくなるのだろうか。

VI. 日本は食料の6割を輸入に頼っている。このことが原産地や世界に与えている環境負荷を論じよ。(20点)

=> 回答例:まず、遠くの地から食料を運ぶことで、輸送のためのエネルギーが消費され、二酸化炭素排出を増加させている(フードマイレージ)。また、日本向けの食料を作るために、原産地で森林伐採が行われたり、稀少な水の大量消費が行われたり(バーチャルウォーター)、農薬汚染や土壌劣化が起きることもあるだろう。つまり、食料生産にともなうさまざまな環境負荷は他国に負わせて、できた産物だけを日本が得るということになるのである。

前半(フードマイレージ)に10点、後半に10点。おおむねそれらしいことが書かれていればOKとした。


誤答 珍答 奇答

クリーン開発メカニズムが…

=> クーリング開発メカニズム

コジェネレーションが…

=> コムジェネ、コンジェネ、コアジェネ、コジェストレーション、コンジェルトシステム

ウィーン条約、モントリオール議定書のはずが…

=> モンテオール、モントリアール、モンテリオール、モートリアル、モステーン、モントレー、モジュール、モンキュール、オリオール、ヘーゲル、ラムール、クレオール、アルメニア、キネシンキ、ジュール、ウェール、ミュンヘン、ストックホルム、ディーゼル、ジュネーブ、ルクセンブルク、パリ、ワルシャワ、オーブス、ルーブル、ワムサール、ヴェール、ウェールズ、バージニア、バーミュール、バージェス、ヴァーベル、ヴィーゼル、バーベル(←このへんはバーゼル条約と混乱している)

その他

湿効果ガス、自然を破入、入、土壌化、食料制、分に日当たりがよい、食糧持久率、自動、森林伐、地地産、カーボンニュートラ

すばらしい

「木は切られても呼吸と光合成をするので…(中略)…木を材料に使って日当たりのよい場所に建築物を建てれば、光合成の時間帯が増えることになりCO2の削減につながる。」


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2009. 9. 4.