大学生活の目的を見つけるため、ベトナムへ
国際センターが実施している説明会に参加し、初めてベトナムインターンシップについて知りました。実は、特に明確な目的はなく、とりあえず海外に行ってみたいという思いからこのベトナムインターンシップに参加することを決めました。
プログラムに参加する前はベトナムという国が「東南アジアの国」であるということ以外、ほとんど知識がありませんでした。
大学入学後も特にやりたいことが決まっていなかったので、大学生活における方向性を見つけることがこのプログラムに参加した最大の目的だったのかもしれません。
語学留学も考えたのですが、将来の就職活動を見据えたとき、海外でのインターンシップ経験はきっと良いアピールになると思い、語学留学ではなくベトナムインターンシップを選びました。
学期始めに実施される国際体験プログラムの説明会
事前研修での目標設定
事前研修では5回にわたりプログラムにおける目標設定とその達成に向けた徹底的な目標管理方法について、担当の永井先生(国際センター教員)からレクチャーを受けました。
私は今回のインターンシップにおいて三つの目標を設定しました。一つ目は英語力の向上、二つ目は将来の方向性を見つけること、そして三つ目はコミュニケーション力の強化です。
事前研修では設定した目標を達成するために、どのように行動していくかを詳細に決めていきました。永井先生の熱心な指導のおかげで、単にプログラムに参加するだけではなく、しっかりと目標を定め、その達成に向けた具体的な道筋を立ててインターンシップに臨むことができたと思います。
プログラムでの目標設定を行う吉村さんと永井先生
ベトナム最大の商業都市、ホーチミン
ベトナムのホーチミンでインターンシップを行いました。ホーチミンはベトナム最大の商業都市で、街を歩くと至る所に高層ビルが建ち並んでいるのが目に入ってきます。
私は約3週間、ホーチミンに滞在したのですが、はじめは人とバイクの多さに驚きました。ベトナムは現在、ASEAN諸国の中でも急速に経済発展をしている国で、その発展に伴い若者人口も増加しています。現地では、日本にはない活気を感じました。
食べ物も美味しかったのですが、滞在期間中に何度かお腹を壊してしまいました。ただ、体調を崩した際も現地企業の日本人スタッフの方が病院を手配してくださり、サポート体制が充実していました。こうした手厚いサポートを受けることができるのも、大学のプログラムに参加をするメリットだと思います。
インターンシップ先は日本人が多く住むエリアにあったため、ラーメンや定食、カツ丼、牛丼屋などのお店も豊富にあり日本食には困りませんでした。

高層ビルが立ち並ぶホーチミン

バイクが行き交う街中の様子

現地で食べた本場の「フォー」
日系コンサルタント会社でのインターンシップ
私は日系企業のベトナム進出をサポートするコンサルタント会社でインターンシップを行いました。業務内容は主に市場調査や街頭インタビュー、資料作成などです。
市場調査では、ベトナムのスーパーやコンビニエンスストア、家電量販店、ベビーショップなどへ実際に足を運び、ベトナムでどのような商品が売られているのか、何が人気なのか、どのように売られているのかを調査しました。
日本では、野菜や果物はトレイやラップに包装されて売られていますが、ベトナムではスーパーの棚に直置きで売られていることが多く、日本との違いを目にすることができました。
また、ベトナムのZ世代の嗜好について街頭でインタビュー調査も行いました。調査結果からベトナムの若者たちがK-popや韓国ドラマ、韓国の食べ物など、韓国文化に非常に高い関心を持っていることがわかりました。
インタビューは英語や翻訳アプリを使用して行ったのですが、英語でどのように質問すればよいか分からず言葉に詰まる場面が多々ありました。事前研修でも英語の練習をしたのですが、現地での体験を通じ、さらなる学習の必要性を痛感しました。
【一日の主なスケジュール】
7:00 起床
7:30 朝食
8:00 出社・資料作成
9:00 市場調査(スーパーなど)
11:30 帰社
12:00 昼休憩(ベトナム人スタッフは昼寝します)
13:30 市場調査について資料作り
17:00 退社

市場調査を行ったホーチミン市内の街

若者が集うホーチミンのメインストリート(グエンフエ通り)
業務以外の時間
一人で過ごすこともありましたが、私と同じように他大学からインターンシップに参加していた学生もいたので、その学生たちと一緒に食事をしたり、遊んだりもしていました。
インターンシップは平日のみだったので、休日には自由な時間がありました。私は砂漠で有名なムイネーや、ベトナム南部の海辺の街ブンタウへ旅行に行きました。
ブンタウには船で移動したのですが、そのときたまたま後ろの席に座っていたベトナム人の方が大阪にある大学へ留学している学生で、夏休みを利用して帰省されていたそうです。その方から現地のおすすめの料理や観光スポットを教えてもらうなど、偶然の出会いもありました。

休日の旅行で訪れたムイネーにて

ベトナム南部にある海辺の街ブンタウ
ベトナムで見えた将来の方向性
今回のインターンシップに参加し、将来は海外で働くことも視野に入れて大学生活を送るという方向性が見えてきたとともに、もっと英語力を向上させたいという想いがより一層強くなりました。
帰国後はその思いが冷めないうちに次の行動に移そうと思い、英語留学に申し込みをしました。来学期からは英語セメスター留学で半年間カナダに行く予定で、現在は留学に向けて英語の勉強を頑張っています。
ベトナムインターンシップに参加する前は、「何となく留学に行けたらいいな」程度にしか考えていませんでしたが、帰国後は「将来、海外で働くために英語を学ぶ」という明確な目標ができました。

現地で出会った仲間たち
行動しながら目標を決めていく
私はこれといって明確な目標があった訳ではなく、とにかく海外に行ってみたいという気持ちだけでプログラムに参加しました。それでも参加することで見える景色があると思いますし、そこでやりたいことが見つかることもあると思います。
もちろん、じっくりと考えることも大切だと思いますが、思い切って行動をすればそこから目標が見つかることもあるんじゃないかなと思います。
やりたいことが見つかっていない人、留学や海外プログラムへの参加を悩んでいる人、それぞれ色々な思いがあると思います。私の経験から言えることは、とりあえず参加してみること、行動を起こしてみることが大切だということです。
試行錯誤を繰り返し、新しい目標に向かって歩みを続ければ、結果は後から付いてくると思います。
国際教養学部 英語・国際文化学科 2回生 吉村 太陽さん