The world is wonderful! 海外 国際体験レポート

留学国:
イギリスイギリス
派遣先:
ヨーク・セント・ジョン大学
制 度:
英語特待生留学

井の中の蛙大海を知らず

国際教養学部 英語・国際文化学科 2年 鎌田 航平

 イギリスで留学生活を送る中、私を含めた日本人は「世界の大きな流れ」に対する議論の席にも座れていないのではないかと感じることがあります。海外の同世代の学生たちはその「流れ」を認識し、それらを意識して勉強をしていました。

 アメリカの大統領選挙やイギリスのEU離脱、難民問題。急激に変化する世界と、その反動で生じる数々の問題。授業の中でもたびたびトピックとして、他国の学生たちとディスカッションすることがあります。驚かされるのは彼らの持つ力強い意見と、政治や経済への深い関心です。彼らは議論の席でも、積極的かつ感情的に自分の意見をぶつけます。その光景に圧倒されると同時に、私を含めた日本人学生と彼等との間に温度差を感じ危機感を覚えました。私たち日本人がテレビやネットで、芸能人のスキャンダルやドラマの最終回の話に盛り上がっている間にも、世界は動き続けていたのです。

 「平和ボケ」という言葉の持つ意味と危険性は、私たちが想像する以上に大きいのかもしれません。隣国がミサイル訓練と称し日本の領海へミサイルを発射させている「今」が、選挙にも行かず国への不満をSNSで漏らす若者が増えている「今」がどれほど異常なのかに気づくことが、彼らと同じ席に座る第一歩のように思いました。

様々な国から訪れた、様々な考えを持つ学生たちとの交流の場
Brexitに揺れるロンドンで、淡々と時間を刻み続けるビッグベン