自分の知らない世界に自由に飛び込める大学時代は、
多くの人とつながり、自らのキャパシティを広げる活動を。

当社は現在、実店舗7店舗、WEB店舗8店舗、外商部を7店舗展開していますが、私が入社した2002年は岸和田本店だけでした。当時スポーツ業界は不振で、差別化を図るためにサッカー専門店を始めたところ、初年度に6,130万円、2017年には20億円の売上げを達成。売上げを伸ばしていけた理由は、コミュニケーションを大切にして斬新な取組みを行ったことが挙げられると思います。例えば「シューズの試し履きレビューコンテンツ」は、メーカーで新しいシューズが発売される際に、当社のスタッフが履いてみた感想をwebにアップするというもの。当社には5つの事業部がありますが、その垣根を越えてメンバーを選び、体格・年齢・性別・サッカーのポジションなどとあわせて訴求するというもので、各ブランドのシューズの「試し履き会」もあわせて開催。それらはお客様の驚きや喜びにつながり、当社のブランディングにも役立ちました。単に商品を仕入れて並べるだけでは、結局は値段の勝負になります。事業部間やメーカーとの連携を密にしながら、他の企業がやらないことを力を合わせて作りあげていく。これには大学での過ごし方が反映していると感じています。

私は大学時代に様々なアルバイトを経験し、自身の知らない世界の人々と積極的に交流しました。またサークルを立ち上げて数百人のメンバーで宴会を開いたことも。そういった中で人間性やコミュニケーション能力が培われ、今に活かされていると思っています。

仕事をスムーズに進めるには協調性が必要で、それを磨くには常に相手のことを考えることが求められます。また主体的に考え、思い立ったらすぐに行動できるスピード感も大切。スポーツ業界にはメーカー・卸・小売店がありますが、どこか一ヵ所だけが得をするのではなく、それぞれの関係を良好にするコミュニケーションが求められています。

大学時代は自由な時間を使って、ぜひ遊びながら学んでほしいと思います。多くの人と接して様々な経験を積めば、特技や武器が身につき、自信や物事に向き合う力が育ちます。

「キャリア教育科目-卒業生経営者から学ぶ社会人に必要な力」より