次へ 目次へ

   

テキスト ボックス: C.F.ワレンと英国聖公会宣教協会
英国聖公会(英国教会)は宗教改革の影響を受け、16世紀になって国王ヘンリー 8世の時、ローマ教皇から独立した。「チャーチ・オブ・イングランド」と称し、祈祷書の制定、礼拝形式、教会制度の改革を行った。18世紀以降、世界各地に伝道活動を始めるようになった。
 英国聖公会宣教協会(CMS)は1799年、ロンドンに設立された。伝道の基本原則は異教徒に対して福音の種を伝播することで、伝道地はアフリカ、中近東、インド、セイロン、中国、カナダ、日本などであった。日本伝道最初の宣教師G.エンソー師は1869年、長崎に到着した。

テキスト ボックス:  C.F.ワレン師は1864年、CMSの神学校(イズリントン・カレッジ)を卒業すると翌年中国伝道に向かった。しかし、1868年、病のため英国に一旦帰国することになった。
 1873年、日本で伝道が可能になったことを知ったワレン師は家族を連れて日本に向かった。スエズ運河を経て、神戸に着いたのは同年12月初めであった。年末には川口居留地に入っている。
 ワレン師は語学力に優れていたようで、中国でも広東語をすぐに理解し、大阪でも日本語の勉強と神戸の英国人に対する礼拝を始めた。
 1875年には日本語による礼拝を始め、小礼拝堂を設置する。ワレン師が始めた伝道は広島、島根、徳島、岐阜に広がった。CMSジャパン・ミッションの責任者としての働きも大きなものがあった。1899年6月、伝道地の広島県福山で事故により逝去された。
 CMSの宣教師たちは九州、北海道、東京などの各地で伝道をひろげた。アイヌ伝道のバチェラーや、日本アルプスを紹介したウェストン(のちSPG)などの宣教師がいた。 
 
テキスト ボックス: C. F. ワレン師 
※桃山学院所蔵