【研究活動】

プロジェクト活動概要

2017年度 共同研究プロジェクト活動概要

共同研究プロジェクトの制度は、1975年に学際的研究または専門を異にする研究者の共同研究を支援するために設置されました。今年度は下記のプロジェクトが活動を行います。

 

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研 究 テ ー マ :経営学教育の理論と実践
英 文 テ ー マ :Theory and Practice of Education for Business Administration
研 究 期 間 : 2015年4月〜2018年3月(3ヶ年)
研究スタッフ、 研究課題および 役割分担

代表者  ・中村 恒彦 経営学部教授 : 研究の総括・簿記教育/会計教育の理論と実践
       ・大村 鍾太 経営学部講師 : 経営情報教育の理論と実践
       ・伊藤 潔志 経営学部准教授
                      : 経営学教育に対するカリキュラム論的・教育方法論的アプローチ
       ・植木 美知瑠 経営学部講師 : 商学教育の理論と実践
       ・小澤 義昭 経営学部教授 : 会計教育の理論と実践
       ・岳 理恵 経営学部准教授 : 経営情報教育の理論と実践
       ・櫻井 結花 経営学部准教授 : 経営学教育の理論と実践
       ・辻本 法子 経営学部教授 : 商学教育の理論と実践
       ・朴 大栄 経営学部教授 : 地域連携教育の理論と実践
       ・牧野 丹奈子 経営学部教授 : 社会ビジネス教育の理論と実践
       ・山田 伊知郎 経営学部教授 : 経営学教育の理論と実践/管理会計教育の理論と実践
       ・山本 順一 経営学部教授 : 公共経営(図書館)教育の理論と実践
       ・室屋 有宏 経営学部教授 : 地域経営教育の理論と実践
       ・藤田 智子 経営学部教授 : 経営学と教育学の理論と実践
       ・齋藤 巡友 経営学部講師 : 経営財務教育の理論と実践
       ・M村 純平 経営学部講師 : 原価計算教育の理論と実践

研究の目的・特色

 経営学の領域では、昨今、「経営学習論」や「経験学習」が取り上げられることが多くなった。従来の人材育成は、それぞれの組織に委ねられており、「就社社会」にみられるような新卒の学生をどのようなに育てていくかということにあった。しかしながら、グローバル化や労働市場の流動性に備えて、戦略的な人材育成の必要性が高まっている。これは、企業だけの問題ではなく、大学や高校などの学校を含む社会全体の人材育成論に展開していくだろう。今後は、大学時代の経験も人材マネジメントのリソースとなるだろう。
 本研究は、そうした昨今の状況に対して、理論的・実践的な面から取り組みたいと考えている。具体的には、「あるべき姿」「ある姿」「ありうべき姿」の検討を通じて、経営学全体をどのように教えていくかという方法論を検討したいと考えている。検討に当たっては、経営学教育のあるべき姿を検討する理論編、経営教育のある姿を検討する実践編、あるべき姿とある姿を比較検討する評価編に分けて、各研究者の得意とするアプローチを活かしながらも、現在の企業社会が抱える諸問題について理解を深めていきたいと思う。

研究プログラム (計画・スケジュール) 

2015年度
@経営学教育の論点整理、既存研究の検討。
A経営学教育の現状調査の下調べ
2016年度
@経営学教育の理論的・実践的検討
A経営学教育の現状調査
2017年度
@理論編・実践編・評価編のまとめ・
※定期的な研究会(3ヵ月に1回開催)以外に、他大学の会計教員へのヒアリング調査(資料収集を含む)や外部講師による講演会さらには合宿研究会を随時実施して考察を深めていきたい。

共同研究の内容および効果

 大学教育の課題として、理論的教育と実践的教育の融和が指摘される。各大学においては、理論的教育を中心とする従来の学部教育科目に、社会人基礎力の育成を目的とする実践的教育科目や様々なキャリア形成支援プログラムなどを融和させ、学生がキャリア形成に対して高い意識を持つような教育が展開されている。こうした流れの中では、実学志向と応用科学要素の強い経営学の教育においても、実践的教育の一環として展開されることに大きな期待が寄せられている。しかし、これに対応するには、以前のように学術的研究からの知見を教授するだけでは不十分であり、多くの工夫を要するであろう。一方で、理論的教育は、従来の枠組みを超えて、最先端の現代的課題に対応できる可能性があるとともに、専門的知識だけでなく、論理的思考や批判的思考を習得させることができる。
 そこで本研究では、理論的教育と実践的教育の融和を視野に入れつつ、新たな教育方法の構築に向けての総合研究を行うこととしたい。本研究の参加者は、経営学の研究・教育に従事しているが、専門分野を異にする。本研究では、各参加者の専門分野に関する学術的研究とこれまでの教育経験を生かし、それぞれの立場から経営学教育の現代的課題を探究することによって、今後の経営学教育のあり方を専門的かつ多面的に提示することが可能となる。本研究の進展は、教育現場の改善と充実に多くの貢献をもたらすと期待される。本研究の成果は、学会報告や学術論文への投稿を通じて、広く社会に発信していく予定である。


 

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研 究 テ ー マ :いのちの文化に関する歴史的研究
英 文 テ ー マ :A Historical Study on Culture of Life
研 究 期 間 : 2015年4月〜2018年3月(3ヶ年)
研究スタッフ、 研究課題および 役割分担

代表者  ・金本 伊津子 経営学部教授 : 総括 / ヨーロッパおよびアメリカにおける安楽死に関わる文化
       ・永水 裕子 法学部教授 : 生と死をめぐる生命倫理学
       ・野原 康弘 本学名誉教授 : キリシタン迫害時代における日本人キリシタンの信仰
              ・齋藤 かおる 社会学部准教授 : 義に殉じること
       ・遠山 淳 本学名誉教授 : 第2次世界大戦中(特攻隊を含む)における日本兵の心性
       ・橋内 武 本学名誉教授 : 生と死の民俗学
        ・柳本 麻美 本学非常勤講師
                                              : オーストラリア・カウラ収容所における日本人捕虜の集団自決
       ・中島 幸雄 大同生命保険株式会社 : 現代社会における「いのち」に関わる諸問題 
       ・伊藤 正夫 大同生命保険株式会社 : 現代社会における「いのち」に関わる諸問題 

研究の目的・特色

 かつて、死の多くは、自然災害、飢え、戦争、疫病、宗教的迫害などにより、人生を強引に断ち切る形で突然訪れるものであった。圧倒的に子どもの死が多く、天寿を全うするのはむしろまれなことであり、死は身近な生活の中にある1つの風景であった。
 しかしながら、医療が高度化され栄養が改善される近代化の過程において人間の寿命が延びるとともに、人のいのちは何よりもかけがえのないものに変わった。生に対立する概念である死は、忌なものとして日常生活から乖離され、多くの人が病院で死を迎えるように変わった。
 世界有数の長寿国である日本・イギリス・アメリカ・イタリア・オランダなどの先進国は、長い生の期間を経て老い、死を迎えるという、人類がこれまで経験したことのない道のりを歩んでいる。老いの過程が長期化することにより、認知症を含む病を抱え、衰えてゆく心身と折り合いをつけながら、「どう生き、どう終えるのか」という人生の問いに向き合う時間が長くなり、生き辛く、かつ、死に難くなった。加えて、いのちの意義がその「長さ」のみならず、「質」にもあると認識されるようになり、いのちは天寿のように個人に与えられものではなく、個人の選択に任されるものとも認識されるようになった。安楽死や尊厳死をサポートする”Death Tourism” や “Suicide Tourism” のような、死の権利のビジネスも生まれてきている。
 この共同研究プロジェクトにおいては、「生き辛く、逝き難い」時代のいのちをキーワードに掲げ、人々はいのちをどのように取り扱ってきたのかを歴史的・比較文化的に振り返り、いのちに意義をもたらす文化の構造を明らかにしたい。具体的には、以下のようなケース・スタディを取り組む予定である。

 1 理論研究:いのちの文化史
 2 総論:生と死の民俗(橋内)
 3 各論:歴史的研究
      (1)日本:キリシタン迫害時代における日本人キリシタンの信仰(野原)
      (2)日本:第2次世界大戦中における日本兵の心性(遠山)
      (3)日本:特攻隊における死(遠山)
      (4)オーストラリア:カウラ収容所における日本人捕虜の集団自決(柳本)
      (5)イタリア:中世イタリア美術における死生観(畷)
      比較文化的研究
      (6)日本:いのちのビジネス(中島・伊藤)
      (7)アメリカ:日本の心中と北米のMurder-suicide(釣井)
      (8)アメリカ:オレゴン州における尊厳死法(金本)
      (9)ヨーロッパ:スイス・イギリス・オランダにおける「死の権利」と”Death Tourism”(金本)

【付加された内容:2016年度申請書より】
「義に殉じること」というテーマを加える。

【付加された内容:2017年度申請書より】
研究スタッフの変更に伴い、各論部として予定していた次の研究項目を削除
      (5)イタリア:中世イタリア美術における死生観(畷)
      (7)アメリカ:日本の心中と北米のMurder-suicide(釣井)

研究プログラム (計画・スケジュール) 

2015年度:
  ・熊本・天草におけるフィールドワークを3月に実施予定。
  ・各自の研究テーマにそって研究発表を行う研究会を実施。
2016年度:
  ・鹿児島(知覧、鹿屋、他)におけるフィールドワークを実施予定。
  ・各自の研究テーマにそって研究発表を行う研究会を実施。
2017年度:
  ・ペリリュー島(パラオ共和国)におけるフィールドワークを実施。
  ・各自の研究テーマにそって研究発表を行う研究会を実施。

【付加された内容:2017年度申請書より】
フィールドワーク調査をパラオ共和国から国内(長崎、広島、金沢、東京)へ変更

共同研究の内容および効果

 研究会を2か月に1回の頻度で開催し、学会等の発表を念頭におきながら、それぞれのテーマに関する研究発表を行う。また、研究グループ全体で、フィールドワークを計画・実施する予定である。最終年度には研究成果を出版物にまとめて公開する予定である。

 

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研 究 テ ー マ :大学サッカー選手のコンディショニングに関する研究
英 文 テ ー マ :Study on conditioning of university’s football players.
研 究 期 間 : 2015年4月〜2018年3月(3ヶ年)
研究スタッフ、 研究課題および 役割分担

代表者  ・松本 直也 経済学部准教授 : 研究の総括
       ・上野 勝男 経済学部准教授 : 研究の総括補助
       ・竹内 靖子 社会学部准教授 : 専門的知識の資料収集
       ・松浦 義昌 本学非常勤講師 : 動的バランス反応テストの測定と分析
       ・川野 裕姫子 本学非常勤講師 : 動的バランス反応テストの測定と分析
       ・出村 慎一 金沢大学大学院教授 : 健康体力学/調査結果の統計解析
       ・坪内 伸司 大阪府立大学准教授 : 運動生理学/他種目選手に対する調査の実施
       ・平井 博志 大阪府立大学非常勤講師 : サッカーに関する文献資料収集
      

研究の目的・特色

 近年、科学的なスポーツトレーニングの導入により、競技スポーツを目指す選手のコンディショニングに関する研究が数多く行われている。この背景には、各スポーツ競技の向上には、練習のない日の休息の取り方、栄養面、および精神面のコンディショニングにおける管理が不可欠な要因として位置づけられ、またコンディショニングの良し悪しが直接、競技スポーツのパフォーマンスに影響を及ぼすことが明らかにされてきたからである。特に、国民的人気の高いサッカー競技は、コンディショニングが重要視され、選手のストレス管理や生理的指標を用いた研究等が行われている。
 以上の背景から、本研究では、大学サッカー選手のコンディショニングの一環として、選手のストレス状態やストレスに対する対処法(コーピング)の検討を行い、コンディショニング管理の基礎的資料を得ることを目的とする。

研究プログラム (計画・スケジュール) 

1. 大学サッカー選手を対象に、健康および生活習慣に関する調査を行い、選手の健康体力について
  検討する。
2. 大学サッカー選手を対象に、ストレスに関する調査を行い、選手のストレスについて検討する。
3. 大学サッカー選手を対象に、ストレスの対処法に関する調査を行い、選手のストレスコーピングに
  ついて検討する。
4. 1〜3の調査結果に基づき、選手のコンディショニングについて検討を行い、選手のより良いコンディ
  ショニングのための基礎的資料を作成する。

【付加された内容:2016年度申請書より】
1.大学サッカー選手を対象に、健康および生活習慣に関する調査を行い、選手の健康体力について
検討する。
2.大学サッカー選手を対象に、ストレスに関する調査を行い、選手のストレスについて検討する。
3.大学サッカー選手を対象に、唾液中の物質や血液成分から生理的ストレスを測定する。
4.大学サッカー選手を対象に、ストレスの対処法に関する調査を行い、選手のストレスコーピングについて検討する。
5.1〜3の調査結果に基づき、選手のコンディショニングについて検討を行い、選手のより良いコンディショニングのための基礎的資料を作成する。

【付加された内容:2017年度申請書より】
1.大学サッカー選手を対象に、健康および生活習慣に関する調査を行い、選手の健康体力について
検討する。
2.大学サッカー選手を対象に、ストレスに関する調査を行い、選手のストレスについて検討する。
3.大学サッカー選手を対象に、動的バランス反応テストを測定する。
4.大学サッカー選手を対象に、ストレスの対処法に関する調査を行い、選手のストレスコーピングについて検討する。
5.1〜3の調査結果に基づき、選手のコンディショニングについて検討を行い、選手のより良いコンディショニングのための基礎的資料を作成する。

共同研究の内容および効果

  被験者は、大学サッカー選手100名から150名程度と同世代の特に運動経験を有しない一般大学生
100名から150程度を予定している。
 両被験者に対して、研究プログラムの1〜3を行い比較、検討する。
 比較検討結果から、同世代の一般大学生と大学サッカー選手の生活習慣、ストレス状態、およびストレス対処法の特徴を明らかにする。
 本研究結果から、大学サッカー選手の生活習慣、ストレス状態、およびストレス対処法の特徴を明らかにすることによって、今後のコンディショニング資料として生かすことができ、パフォーマンスの向上に貢献することができるもの考える。

【付加された内容:2016年度申請書より】
心理的ストレスおよびコーピング調査の被験者は、大学サッカー選手100名から150名程度と同世代の
特に運動経験を有しない一般大学生100名から150程度を予定している。
 両被験者に対して、研究プログラムの1、2、4を行い比較、検討する。
 比較検討結果から、同世代の一般大学生と大学サッカー選手の生活習慣、ストレス状態、およびストレス対処法の特徴を明らかにする。
 生理的ストレスの測定に関しては、20名前後を予定している。
 本研究結果から、大学サッカー選手の生活習慣、生理心理的ストレス状態、およびストレス対処法の特徴を明らかにすることによって、今後のコンディショニング資料として生かすことができ、パフォーマンスの向上に貢献することができるものと考える。

【付加された内容:2017年度申請書より】
心理的ストレスおよびコーピング調査の被験者は、大学サッカー選手100名から150名程度と同世代の
特に運動経験を有しない一般大学生100名から150程度を予定している。
 両被験者に対して、研究プログラムの1、2、4を行い比較、検討する。
 比較検討結果から、同世代の一般大学生と大学サッカー選手の生活習慣、ストレス状態、およびストレス対処法の特徴を明らかにする。
動的バランス反応テストの測定に関しては、20名前後を予定している。
本研究結果から、大学サッカー選手の生活習慣、心理的ストレス状態、動体バランス反応テストおよびストレス対処法の特徴を明らかにすることによって、今後のコンディショニング資料として生かすことができ、パフォーマンスの向上に貢献することができるものと考える。

 

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研 究 テ ー マ :大学教育における映像・メディア教育モデルの構築U
英 文 テ ー マ :Practical Study for Media Education ModelsU
研 究 期 間 : 2015年4月〜2018年3月(3ヶ年)
研究スタッフ、 研究課題および 役割分担

代表者  ・木島 由晶 社会学部准教授 : 総括、文化社会学の視点から
       ・南出 和余 国際教養学部准教授 : 会計、映像人類学の視点から
       ・小池 誠 国際教養学部教授 : 「世界のメディア」教育の視点から
       ・境 真理子 国際教養学部教授 : メディアリテラシー教育の視点から
       ・片平 幸 国際教養学部准教授 : 日本文化研究の視点から
       ・佐野 明子 国際教養学部准教授 : マルチメディア教育の視点から
       ・石田 あゆう 社会学部准教授 : コミュニケーション論の視点から
       ・岩田 考 社会学部准教授 : 社会調査教育の視点から
       ・名部 圭一 社会学部准教授 : 文化社会学の視点から
       ・鈴木 隆史 本学兼任講師 : ドキュメンタリー映像の視点から
       ・高井 昌吏 元社会学部准教授 : メディア文化史の視点から
       ・大谷 美里 文学研究科大学院生(博士前期課程) : インドネシアでの映像人類学研究

研究の目的・特色

  地球規模の課題に対する思考力と世界への表現発信力を養うことが、「世界市民」を育成する本学の教育理念の一端にあり、この理念の下に、社会学部と国際教養学部が設けられている。思考力と表現発信力の育成において、近年とくに重要視されるのが、メディアを読み解く力およびメディアを操る力、つまりは広義の「メディアリテラシー」である。本研究プロジェクトは、本学におけるメディア教育実践をより充実化させるために、学部を超えた体系的教育実践モデルを構築しようとするものである。大学教育における映像・メディア教育は、学外を見ても未だ事例が少なく、本研究プロジェクトは、学内における質的学部間連携による教育の充実を図るだけでなく、実践研究として、映像・メディア教育の可能性を広く提示しうるものと考えている。
 本研究の前身となる同名の研究プロジェクトでは、社会学部と国際教養学部でメディア教育に携わる各教員による教育実践を相互に共有するとともに、映画会『知るために、知らせるために、ドキュメンタリーを観て語る』の定期開催や、学生と教職員との共同によるフォトコンテストなどを進めてきた。第2フェーズとなる本研究プロジェクトでは、これらの取り組みをさらに活性化させるとともに、学部横断型カリキュラム実現の可能性も視野に入れながら、より具体的な教育モデルの構築を目指す。さらに、学生たちがメディア教育を就職にいかに繋げ得るかを調査検討する。

研究プログラム (計画・スケジュール) 

  本研究プロジェクトの主な活動は、以下の3段階で考えている。
[1年目]前身の研究プロジェクトにおいて共有された本学2学部によるメディア教育実践を社会に発信
     するための刊行を実現する。
[2年目]既存の教育体制とシステムの範囲内で取り組める学部横断型カリキュラムの具体的モデルを
     模索提示する。
[3年目]大学におけるメディア教育の社会的意義を、学生たちの就職というより現実的な観点から
     問い直し、その意義にあった教育開発を再検討するとともに、社会に対しても学生に対しても、
     意義を具体的に提示する。
 研究会の開催は、休暇期間を除いた2ヶ月に1回(年4〜5回)を基本とし、必要に応じて学外からゲストスピーカーを招へいする。

共同研究の内容および効果

  上記スケジュールに記したように、本研究プロジェクトは前身となる同名のプロジェクトの第2フェーズとして、@本学における現行のメディア教育実践の社会発信、A学部横断型カリキュラムモデルの構築、B就職に生かされるメディア教育の開発と提示を、段階を追って実施する。とくに映像・メディア教育では体験型の学びが有効な手法とされるため、学生参加型の教育機会の提供が重要である。前身で実施してきた映画会やフォトコンテストをその機会としてさらに活性化させる。
映像・メディアへの学術的・教育的関心が高まるなかで、芸術系大学以外で本格的な映像・メディア教育を実施する総合大学は、日本では未だ多くない。メディア教育は、本学の中規模総合大学ゆえに可能な学部間の柔軟な連携を最大限に生かしうる分野である。また、新領域ゆえに、教育モデルの構築は、重要かつ注目度の高い課題である。本研究プロジェクトが有効に実施されれば、本学の特色ある教育プログラムの一つとして、広報にも貢献できるものと考えている。

 

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研 究 テ ー マ :戦略文化と政治思想に関する学際的研究
英 文 テ ー マ :Interdisciplinary Study on Strategic Culture and Political Thought
研 究 期 間 : 2016年4月〜2019年3月(3ヶ年)
研究スタッフ、研究課題および役割分担

代表者  ・石川 明人 社会学部准教授 : 宗教学および現代戦争論
      ・中村 勝之 経済学部教授 : 経済学的データ分析と戦争
        ・梅田 百合香 経済学部教授 : 欧米政治思想とリアリズム論

 
       ・天本 哲史 法学部准教授 : 行政法的観点からの戦争問題
      ・早川 のぞみ 法学部准教授 : 法哲学と平和主義
      ・塚田 鉄也 法学部准教授 : 国際政治理論と戦争
      ・西ア 勝彦 経済学部講師 : 社会選択理論と平和問題

研究の目的・特色

  本研究プロジェクトの目的は、過去と現在における「戦争」と「平和」について、幅広い観点から考察することである。その際、最も大きな特色となるのは、「戦略文化」という枠組みを用いて、政治、思想、宗教、法律、経済、歴史などから重層的に、戦争・平和問題の背後にあるものを分析していく点にある。戦争であれ平和であれ、「文化」が戦略的意思決定に与える影響は大きいと考える論者は多いものの、そうした角度からの研究は、少なくとも国内ではまだ手薄なのが現状である。戦争を政治の延長と捉えるクラウゼヴィッツ的な戦争論は現在でも重要なものではあるが、昨今の宗教的テロリズム、非国家主体による地域紛争、そして日本国内における安全保障問題などを考察する上では、決して十分なものではない。キーガンやクレフェルトが「文化」として戦争や軍事を扱ったことなどを念頭に、古典的な政治思想も十分踏まえつつ、より根本的な人間と社会に対する理解から、戦争・平和・軍事の諸問題を捉え直そうと試みる点に、本研究の究極的な意義と狙いがある。

研究プログラム (計画・スケジュール)

 各メンバーの専門分野を生かした議論の角度は、例えば、キリスト教の戦略文化、現代戦争論、イギリス政治思想、行政法的観点からの安全保障、戦争と経済のデータ解析、地方自治法と平和主義など、多様である。しかし、各研究を単に並列させて終わるのではなく、示された議論や問題の根底にある文化や価値観が何であるかを検討していくことこそが、本研究の中心的作業である。そのため、ここでは最低でも年に4回、あるいはそれ以上の研究発表と議論の場を設けて活発な議論を行い、地政学や戦略論など、足りない分野に関してはゲストを招いた研究会をコーディネートする。また、メンバーのなかにはすでに本研究課題に関連する研究成果を有する者もいるため、通常の研究会とは別に勉強会や学習会の機会を設ける。また、最終的には論集の刊行を目指しているが、すでに出版社からの打診もあるため、年に複数回は担当編集者との打ち合わせを兼ねた会議を行うことを計画している。

【付加された内容:2017年度申請書より】
これまですでに、イギリスの政治思想、および国際政治の現代的課題に関する研究会を重ねてきた。2017年度はホッブズの『リヴァイアサン』における政治思想と宗教思想との関連をさらに掘り下げると同時に、キリスト教史における戦争・平和論、および戦争原因論の諸問題を中心に研究していく。そして、2018年度はそれらの研究成果を総合しながら、「文化」という観点からの戦争・軍事に関する論文の執筆を行う。

共同研究の内容および効果   

 戦争と平和の問題は、人間の本性、あるいは社会全体のあり方に関わるものであるため、特定の学問的枠組みのなかだけで議論できる問題ではない。そうした本来は当然であるはずのことを十分踏まえた本プロジェクトが貢献できる領域は、政治学、法学、宗教学、哲学、経済学など、そのまま各メンバーが専門とする多様な分野に対応している。現在、日本国内でも戦争・軍事を現実問題として議論せねばならない状況になっているが、従来的な国際関係論や安全保障論に限界があることも周知の通りである。本プロジェクトは、戦争や軍事という、これまでアカデミズムではタブー視されがちであったテーマにも躊躇なく切り込むことにより、今後の学問研究のために、そして現実的な平和構築のために、大切な一歩を記すことになるであろうことが期待できる。

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研 究 テ ー マ :21世紀の日本の安全保障(V)
英 文 テ ー マ : Japan’s Security in the 21st Century(V)
研 究 期 間 : 2017年4月〜2020年3月(3ヶ年)
研究スタッフ、研究課題および役割分担

代表者  ・松村昌廣 法学部教授 : 日米同盟の制約と日本の選択肢−−共同・連携作戦を中心に
        ・櫻井 雄大 経済学部講師 : コンピューター・シミュレーションを使った紛争の研究
       ・望月 和彦 経済学部教授
            : 戦間期におけるわが国の安全保障政策から現在の安全保障政策を考える
      ・田代 昌孝 経済学部教授 : 地方財政と安全保障
             ・伊藤 カンナ 経済学部准教授 : 西洋経済史からみた日本の安全保障
      ・村山高康 名誉教授 : 冷戦後の国際関係分析と日米中の安全保障体制構想の研究
      ・鈴木 博信 名誉教授
            : 日本の安全保障にかかわる一要素としてのロシアの伝統的な「西方観」と安保意識
      ・藤森かよ子 福山市立大学教授
            : リバタリアニズムから見た日本の安全保障―政治哲学的アプローチから―
      ・捧 堅二 兼任講師 
            : 冷戦後のアメリカ、日本、中国の安全保障体制を中心とした国家体制の比較分析
      ・星川 大祐 本学キャリアセンター事務課職員 : 冷戦後の日米安全保障体制と東アジア

研究の目的・特色

  今や、アジア・太平洋地域秩序の脆弱性は急速に高まってきた。強力な核戦力の存在のため、事実上、大国間での大戦争ができない結果、殺戮と破壊そして戦争特需が創出できない。そのため、構造的に世界的なデフレが深まるなか、欧州は金融経済危機の中にあり、米国の構造的危機も深まっている。米国ではポピュリズムが強くなり、従来のエリート主導による国際主義的な対外政策が維持できなくなる可能性が出てきた。必然的に、日米同盟に依存してきた我が国の安全保障も根本から揺さぶられる懸念が出てきた。
 他方、中国はその輸出市場である米国および欧州の経済的停滞から従来の製造業の輸出主導路線は維持できなくなり、過剰生産力を抱えて、失業などによる国内的不満が高まっている。現共産党政権は社会政治的な不安定性を制御しようと、ナショナリスティックな対外政策を強めている。
具体的には、軍拡を続ける一方、南シナ海(南沙・西沙諸島)と東シナ海(尖閣列島)における領有権を主張するため、法執行機関の艦船による挑発的かつ強圧的な行動をとり続けている。南シナ海では数多くの人工島を急激に造成し、軍事施設・拠点を建設している。また、中国海軍艦船は従来の活動範囲を大きく超えて、我が国の南西諸島を横切る形で西太平洋上まで進出し、軍事演習を行うようになった。
 さらに、台湾に対しては経済関係を拡大しつつ、台湾の自国に対する依存度を高めさせ、着実に中台統一に布石を打っている。
朝鮮半島においては、北朝鮮が2016年になって二度の核爆発実験と数多くのミサイル発射実験を行い、核兵器の実用化を急速に進展させた模様である。一旦実用化されれば、日本が享受する米国の拡大核抑止にも疑問が生じざるをえなくなる。
 このように日本の安全保障をめぐるリスクが急激に高まっている国際関係の変化を踏まえると,日本は否応なく独自の対策を考えざるをえない。また、当面、米国に依存してきた安保政策は急激に転換できないことから、米国の軍事力を補完するように防衛力を強化せざるをえない。
 とはいえ、わが国は少子高齢化とデフレ経済化が同時に進行するデフレ経済のなか、財政的制約も大きい。また、現実的な安保政策へ転換するには、長年に亘って現憲法下で課されて来た法的制約や国民世論の制約も非常に大きい。
本プロジェクトは、これからのわが国の安全保障について、これまで先行のプロジェクトで行ってきた以上に、どのような具体的な施策が必要かつ可能かという視点から、多面的に考察、提言することを目的とする。

研究プログラム (計画・スケジュール)

 メンバーの専門分野を生かし、それぞれの立場から21世紀の日本の安全保障を考えていく。そして専門分野の異なるもの同士による議論を通して、多面的な問題の把握を行い、それぞれの安全保障論を深めていきたい。そのためには、通常の研究発表だけではなく、日本の防衛産業の現場見学、自衛隊や米軍基地の見学を通じて知見を高めるとともに、研究合宿を行い徹底的に討論する場を設けたい。
 また、日本の安全保障を具体的に担っている防衛省や外務省のスタッフに対するインタビューも行い、変化しつつある安全保障環境の中で日本の安全保障を彼らがどう認識し、どう対応しようとしているのかを研究していきたい。さらには、日本の主要同盟国であるアメリカ、さらには韓国、台湾、ベトナムなどの安全保障担当者や国際関係の専門家に対するインタビューも行いたい。
 具体的には、初年度は、アメリカでの政権交代など、国際安全保障情勢が大きく変化する可能性があることから、その方向性の分析を行う。次年度は、そうした変化に伴う影響を考察する。さらに、第三年度は、新たな環境に対する日本の外交安全保障政策に関する評価を行う。
これらの研究発表、討論、インタビューなどの情報収集を積み重ねることにより、今後の採るべき日本の安全保障政策についてできるだけ具体的な施策を見出していきたい。

共同研究の内容および効果   

多様な専門分野の研究者による研究は、日本の安全保障を多面的にとらえることを可能にする。それは単に政治・外交・軍事面のみに限定されず、経済や歴史やイデオロギー面にも広げた形での安全保障政策の提言へとつながっていくと考えられる。
この共同研究の成果は基本的に個々人の研究成果となると思われるが、その際、草稿を回覧してコメントを加えるなどして、研究会や合宿での知見や議論を反映するように心がける。
参加者の中には、学術論文だけではなく、当プロジェクトの研究会での討論や研究成果を踏まえて、内外の新聞やテレビ報道番組を利用して、解説や提言を行うものがいる。
これらの側面を相乗効果を高めることで、研究成果を拡大させ深化させていきたい。

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研 究 テ ー マ :文科系総合大学におけるリテラシー教育の実践的研究(2)
英 文 テ ー マ :Applied research of literacy education in university(2)
研 究 期 間 : 2017年4月〜2020年3月(3ヶ年)
研究スタッフ、研究課題および役割分担

代表者  ・藤間 真 経済学部教授 
             : 全体調整、情報リテラシー教育の立場からの情報収集・教材作成・実践

       
・吉弘 憲介 経済学部准教授 : 経済学教育の立場からの情報収集・教材作成・実践
       ・巖 圭介 社会学部教授 : 環境教育の立場からの情報収集・教材作成・実践
       ・山本 順一 経営学部教授 : 図書館情報学の立場からの情報収集・教材作成・実践
             ・井田 憲計 経済学部准教授 : 統計教育の立場からの情報収集・教材作成・実践
      ・篠原 千佳 社会学部准教授 
             : グローバル化社会における社会学教育の立場からの 情報収集・教材作成・実践
      ・村上 あかね 社会学部准教授
                            : 量的リテラシー教育の立場からの情報収集・教材作成・実践
      ・大村 鍾太 経営学部講師 : ITリテラシー教育の立場からの情報収集・教材作成・実践
        ・櫛井 亜依 共通教育機構契約教員 
             : アカデミック・ライティングの立場からの情報収集・教材作成・実践
       ・向村 九音 共通教育機構契約教員 
             : アカデミック・ライティングの立場からの情報収集・教材作成・実践
       ・横山 恵理 非常勤教員 :アカデミック・ライティングの立場からの情報収集・教材作成・実践
             ・小山 克年 図書館事務課・課長 : 図書館利用教育の立場からの情報収集・教材作成・実践
      ・高良 要多 教育支援課学習支援センター職員 
             : 学習支援センターの立場からの情報収集・教材作成・実践

研究の目的・特色

 2014年の中央教育審議会答申『新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について』および、2016年の高大接続システム改革会議最終報告などに象徴されるように、大学教育を研究者コミュニティによる「高等教育」という位置づけから中等教育段階に続く「第三段階教育」と捉えなおす社会的要請が加速してきている。
 このような流れの元、我々も、先行する15共247(文科系総合大学におけるリテラシー教育の実践的研究)において、新科目『レポート入門』に代表されるアカデミック・ライティング教育へのルーブリックの導入による講義内容の可視化向上やラーニング・コモンズ的な学習支援機構と正課科目の連携について実践的研究を遂行することにより、一定の成果を得てきた。
 しかし、その中で、学生たちがその必要性を認知できないがゆえに形式的にやりすごしてしまうという「真正性」の問題や各講義における「レポート」という講義の多義性などにより、既存の方向性によるアカデミック・ライティング教育には、改善の余地の多いことも明らかになってきた。
 また、研究メンバーの他の研究により、上述の改善のポテンシャルを持つ方向性として数学教授学および図書館情報学の応用の可能性が示唆されてきた。
 この様な知見のもと、新しい大学教育の方法論を第一期よりさらに広く逍遥した上で実際に教育実践する事を通じて、その汎用的有効性の個別具体的な事例への対応ノウハウを形式知化することを試みること、そしてその試行錯誤を通じて先述した問題点の解決法を模索することが本研究の目的である。背景とする学問分野の異なる研究スタッフ及び学習支援施設の担当職員が集まって、その知見を共有しようというところに本研究の特色がある。

研究プログラム (計画・スケジュール)

 第一年度(2017年度)では、15共247の成果物である教材・プログラムを実際に試用することにより、その実効性と限界を確認すると同時に、実際の大学生活でどのようなアカデミック・ライティングの技能が必要とされるか、学生・教職員へのアンケート調査を行う。また、数学教授学や図書館情報学などの近隣分野に応用可能な概念がないか文献調査を進める。
 第二年度(2018年度)においては、教材・プログラムの改善を図ると同時に、近隣分野の応用可能概念をアカデミック・ライティングに応用することに努める。
 第三年度(2019年度)においては、近隣分野の知見のアカデミック・ライティングへの応用についてさらに追求すると同時に、それを盛り込むことにより教材・プログラムの更なる改善を図り、最終論文の執筆の準備を進める。
※定期的な研究会(学期中2月に一度、夏休みと春休みに合宿)の他、学外の研究会への参加等を随時実施し、考察を進める。

共同研究の内容および効果   

 本研究では、学生に文章を書かせるという営みについて深く内省することにより、なぜ・何を・どのように教えるかについて形式知化することにより、より学生が認知しやすい形となるようアカデミック・ライティング教育を改善し続ける。この繰り返しは単に講義時間だけでなく、図書館や学習支援センターでの自習支援との連携も視野に入れる。この繰り返しによってノウハウ・教材の蓄積と形式知化を進める。
 この共同研究によって、汎用的横断的な教育手法を文科系総合大学が内包する幅広い学問分野それぞれに適合させるノウハウ、学生や講義に応じて適切な大学教育手法を選択する幅と選択のノウハウについての知見が広がることが期待される。更に、汎用的な視点から自己の教育活動を再編成することと、他分野研究者の再編成のプロセスに関与することにより、各教育スタッフの研究内容についても新しい方向性の萌芽が示唆されることも期待される。