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第4回 大抜 卓人さん (96年
文学部卒 FM802DJ) |
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2008年4月5日(土)、本学を卒業されラジオDJとしてご活躍の大抜卓人さんが来学され、
国際交流・留学ガイダンスにおいてご講演されました。
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桃大へ進学
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中学の時に良くラジオを聞いていて、その時から将来ラジオのDJになりたいと考えていました。高校に進学し、洋楽を聴いていると英語が好きになり、英語ばかり勉強していました。
なぜ桃大を選んだかというと、英語の教員になる資格が取れること、それから、北野田にあった旧キャンパスは、昭和と平成が入り混じっているような、何とも言えないキャンパスだったんです。そのキャンパスの雰囲気が良かったのと、学生たちが活気に満ちていて、「ええなぁ〜」と思って、桃大を選びました。
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留学を思い立つ
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3回生の時、クラブDJをしている人に触発されて、音楽を深く好きになって、将来、クラブDJとして世界を回れるようになりたいって思ったんです。
クラブDJを始めて、感覚をつかむと、DJとしてやっていけるんじゃないかと思い始めました。次第に大阪だけでは物足りなくなり、東京や広島でDJをしました。
でも、人生は1回きりだから、卒業したら海外へ行ってDJをやりたいと思いました。どうしたらいいか考えると、留学も一つの手じゃないかと思ったんです。英語が好きというのと、憧れのDJになりたいとか、いろいろな夢があって、アメリカに行きました。
アメリカっておもしろいなと思います。白人が一番有利な社会でありながら、英語を全然話せない日本人でも、技術を持っていると認められる。そういう世界でした。
ホームシックも経験しました。アメリカに行って、初めはテンションが上がっていたんですが、3週目、3ヶ月目はホームシックにかかってしまいました。「実家に帰りたい。大阪の友達に会いたい。寝て起きたら大阪やったら良いのに」って。
ところがアメリカ人の友達が、「君は日本でどんな花を咲かせてきたのか知らないけれど、ここでは全然、種にも何にもなっていない人間だ。赤ちゃんだ。せっかくアメリカに来たのだから、アメリカの人、文化の良さも知らないといけないのに、君は逃げているだけだ。日本のことばかり考えずに、アメリカの良いところを知って行かなければダメだ」と言ってくれて、それで頑張ろうという気持ちになったんです。
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カルチャーショック |
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僕がアメリカで入った大学はニューハンプシャー州にありました。この州には日本人がほとんど居ないんです。
大学の寮にいた時に友人が「タクトはどこから来たの?」と聞いて来ました。「俺はジャパンから来た。」と答えると、「日本ってまだ馬に乗ってるんでしょ?」と返ってくる。
「ちゃうで。 トヨタ、あれはどの国の会社?」
「あれアメリカ」
「ちゃうちゃう、あれは日本の会社」
「ホンダは絶対アメリカだ」
「ホンダも日本の会社」
「レクサスは?」
「レクサスも日本や」
「うそつけ!!」って、そこでケンカになった。
それぐらい、日本のことを知らないんですよ。アメリカ留学を考えている学生さんは、実は日本ってあまり知られていないことを認識しないとショックを受けることがある。
ニューハンプシャー州に約2年半ぐらい居て、田舎暮らしが限界に来て、ニューヨークに行ってみたいと思ったんです。ニューヨークは都会で、いろいろな人が居て、自分の夢ももっと大きくなると思って、ブルックリンカレッジに行きました。すると学生が話しかけてきて、「日本の文化について勉強したいから教えてくれ。」と言うので、「わかりました。」って返事をしました。ところが「ちょっと待って、日本の文化について知らんぞ、俺」と気付いたんです。
その時、桃大で日本の文化についてもっと勉強しておけば良かったと思いました。日本人として自国の誇れるところをちゃんと話せない程恥ずかしいものはない。海外留学に行く前に、自国を少しでも知っておくことは大切なことで、国際人として当然のことなんだと思います。
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