研究活動 共同研究プロジェクトおよび研究成果

共同研究プロジェクト活動概要

2026年度 地域社会連携研究プロジェクト活動概要

2003年度に地域社会と連携した共同研究を推進するために、共同研究プロジェクトの中に「地域社会連携研究プロジェクト」を設置しました。今年度は下記のプロジェクトが活動を行います。

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  • 研究テーマ

    学校という場をめぐる諸課題の解決に向けた学際的研究3

  • 英文テーマ

    An multidisciplinary study related to solution of school problem

  • 研究期間

    2024年4月~2027年3月(3ヶ年)

研究スタッフ、研究課題および 役割分担

代表者
金澤 ますみ 社会学部教授
全体統括
平野 孝典 社会学部准教授
学校学勉強会の取りまとめ
安原 佳子 社会学部教授
学校学研究会の取りまとめ
川口 厚 経済学部教授
学校学勉強会の企画
水流添 綾 一般社団法人こもれび代表
子どもの居場所の実践者/学校学研究会・学校学勉強会
山中 徹二 大阪人間科学大学講師
障害者(児)福祉学/学校学研究会・学校学勉強会
長瀬 正子 佛教大学准教授
社会的養護/学校学研究会・ソーシャルデザイン検討会
清水 美穗 スクールソーシャルワーカー経験者
スクールソーシャルワーカー経験者/学校学研究会・学校学勉強会

研究の対象とする地域

南大阪地域(主として 和泉市・泉大津市・富田林市・河内長野市)

研究の目的・特色

 本研究は、2018年度~2023年度の共同研究プロジェクト「学校という場をめぐる諸課題の解決に向けた学際的研究1・2」を継続して実施する。
2023年度までの研究は、上記テーマについて学際的に議論し、それらを地域・社会的課題として解決していくための方法を探求することを目的に、勉強会等を実施してきた。2018年度~2020年度に「日本では、子ども自身に権利がある(子どもの権利条約)ということを大人も子どもも知る機会がほとんどない」という課題が見え、2021年度~2023年度には、子どもの権利を子ども自身に届けるために活用できるツール(教材絵本・研修動画等)を作成した。
2022年度末時点で、学校学勉強会20回(例:特別養子縁組家庭の子どもの暮らしと学校生活,子どもの権利場条約を子どもと大人が学びあえる社会をめざして,脳の発達過程から考える~子どもの高次脳機能障害など)、ソーシャルデザイン検討会10回(芸術分野と協働のもと音楽や絵本をとり入れた子どもの権利を伝える方法の検討、子どもが参加できるワークショップの開催等)、学校学研究会10回を実施してきた。
2024年度からは、作成したツールを支援者・教育関係者が、子どもたちと共に活用できる方法を実務者と共に検討していく。
 

研究プログラム (計画・スケジュール)

2024年度:学校学勉強会/学校学研究会/ソーシャルデザイン検討会/教育関係者等への研修会
2025年度:学校学勉強会/学校学研究会/ソーシャルデザイン検討会/子どもの支援者等への研修会
2026年度:学校学勉強会/学校学研究会/ソーシャルデザイン検討会/報告会の実施
 

共同研究の内容および効果

【内容】
①学校学勉強会:学校、NPO、当事者等の実践報告等を中心に地域実践者が参加できる勉強会および、教育関係者等への研修会の実施。
②学校学研究会:「学校という場をめぐる諸課題」解決の方法を検討する(研究スタッフおよび関連領域の講師の参加)。
③ソーシャルデザイン検討会:課題解決の方法を周知するデザインを検討する。特に、支援者・教育関係者が、子どもの権利条約を子どもに届ける方法を実務者と共に検討していく。
【効果】「学校という場をめぐる諸課題」の解決に向けて学際的議論の場を提供する。また、2023年4月には「こども基本法」が施行され、国は「こども大綱」の策定に向けた検討をはじめていることから、本研究は、子どもの意見表明の機会(子どもが意見を聴かれる機会)を増やすことに寄与できる
 

<25連308>

  • 研究テーマ

    香港の食品展示会を活用した地域産業の活性化に関する 研究—地域農産物・食品の輸出促進と産学官連携—

  • 英文テーマ

    Research on the revitalization of regional industries by utilizing Hong Kong food exhibitions: Export promotion of regional agricultural and food products and industry-academia-government collaboration

  • 研究期間

    2025年4月~2028年3月(3ヶ年)

研究スタッフ、研究課題および 役割分担

代表者
大島 一二 経済学部教授
海外への食品輸出に関する経済学的研究
内山 怜和 経済学部准教授
アジア経済の研究
角谷 嘉則 経済学部教授
地域ブランドの確立に関する研究
菊地 昌弥 ビジネスデザイン学部教授
農産物の輸出に関する研究
櫻井 結花 経営学部准教授
海外進出欧米企業に関する研究
吉田 恵子 経済学部准教授
日本食品の販売戦略に関する研究
義永 忠一 経済学部准教授
食品輸出と地域ブランドの確立
室屋 有宏 経営学部教授
海外進出日本の地方企業の研究
濱島 敦博 ビジネスデザイン学部教授
香港への食品輸出に関する研究
大坪 史人 ビジネスデザイン学部准教授
香港・台湾への食品輸出に関する研究
李 晨 経済学部准教授
中国への食品輸出に関する研究
陳 燕双 経営学部講師
中国への食品輸出に関する研究
佐藤 洋 長崎大学講師
香港への食品輸出に関する研究
竹歳 一紀 龍谷大学農学部教授
海外の消費者行動に関する研究
閻 思嘉 大学院経済学研究科博士後期課程2年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
潘 柏霖 大学院経済学研究科博士後期課程2年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
口野 直隆 大学院経済学研究科博士後期課程3年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
大脇 淳一 大学院経済学研究科博士前期課程2年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
澤村 美喜 大学院経済学研究科博士後期課程2年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
馬 洪清 大学院経済学研究科博士後期課程1年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
キョウ ゲンナン 大学院経済学研究科博士後期課程1年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
梁 煥娥 大学院経済学研究科博士後期課程2年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
浜口 夏帆 大学院経済学研究科博士前期課程1年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
テイ ギョクハン 大学院経済学研究科博士後期課程1年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
楊 子淳 大学院経済学研究科博士前期課程2年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
李 思浩 大学院経済学研究科博士前期課程2年
日本企業の海外への食品輸出の実態・課題を明らかにする
尾崎 誠 大果大阪青果(株)果実部部長
日本の青果物の輸出を実施
志村 雅之 京都鰹節(株)会長
香港に鰹節関連商品の輸出を実施
松岡 義仁 (株)和田萬商店営業部長
香港に胡麻関連商品の輸出を実施
藤崎 絵里子香港貿易発展局
香港貿易発展局大阪事務所担当
山田 七絵 アジア経済研究所
香港・中国と日本との食品貿易の知見
登り山 和希 鎮西学院大学准教授
日本企業の香港への食品輸出の実態
徐 蘭 桃山学院大学特別研究員
中国における小売業に関する研究
張 鉄英 桃山学院大学特別研究員
中国における食品安全に関する研究
鮑 萌 桃山学院大学特別研究員
中国における食品安全に関する研究
ティンテインカイン桃山学院大学特別研究員
東南アジアにおける食品安全に関する研究
大石 崇 和歌山県食品流通課課長
和歌山県農産物・食品輸出に関する研究
平尾 知寿子 和歌山県食品流通課 主事
和歌山県農産物・食品輸出に関する研究
梶本 堅史郎 和歌山県食品流通課 主査
和歌山県農産物・食品輸出に関する研究
マ マン 桃山学院大学特別研究員
中国における食品企業に関する研究
趙 文 桃山学院大学特別研究員
中国における食品企業に関する研究
小田 芳弘 蒲郡市産業環境部観光商工課・課長
蒲郡市の農産物輸出を実施
岩田 淳史 京都先端科学大学国際オフィス・課長
京都の農産物輸出の促進
中村 祥子 京都先端科学大学国際オフィス
京都の農産物輸出の促進
小山 直造 (株)丸久小山園・営業部総合主任
京都の農産物を輸出している製茶会社
金子 あき子 龍谷大学農学部講師
日本企業の香港への食品輸出の実態

研究の対象とする地域

香港、中国、台湾、日本

研究の目的・特色

 我が国の地域経済は長期不況、人口減少、コロナ禍等の要因により農工業産出額が減少傾向にあり、今後も地域経済の縮小が懸念されている。こうした情勢の中で、地域の中小企業、農協、農家等にとって新たな市場の開拓が重要な課題となり、これを海外市場に求めることが求められているが、限られた人材、資金、情報のもとでは、実現には多くの困難があるのが実態である。
こうした状況のなか、本研究では、ジェトロ、香港貿易発展局大阪事務所等の協力を得て、香港等の食品展示会(毎年夏季に実施される香港フードエキスポ)を主要対象として、海外市場での日本の地域ブランドの確立の可能性と課題を明らかにする研究を実施する。最終的には、産学官の協力により、海外での地域ブランドの確立を実現することがこの研究の目的である。具体的には、海外の食品展示会において、提携先の日本各地域の特産品の紹介やPR活動を本大学の教員・院生とともに現地の行政、地域企業と協力し、実施することを計画している。
本研究の特色としては、大学、行政、企業の三者が連携し、現実の販促事業を推進しつつ、地域の中小企業等の海外進出の課題に関する研究を実施する点があげられる。

研究プログラム (計画・スケジュール)

①大阪府、和歌山県、京都府等の行政機関、ジェトロ、香港貿易発展局、海外展開を希望する企業、本大学教員・院生の面談によりプロジェクト進行のための相互理解を深める(2025年4月~8月)。
②大学・行政・企業間で、出展手続き、各企業の出展内容の把握、香港等の現地での活動に関する会議を実施(2025年5月~8月)。
③香港等の食品展示会にて、大学教員・院生等が企業、行政と共に商品のPR活動を実施する(2025年8月)。事業の検証と課題を検討し、研究を進める(2025年9月~2026年3月)。
*2026年度、2027年度についてもほぼ同様のスケジュールで進める予定である。
 

共同研究の内容および効果

・大学教員・院生、地元企業、行政が交流し、出展や地域ブランドの確立に関して協力することで、地域経済の振興、企業支援を推進すると同時に研究を推進する。
・大阪府・和歌山県等の地域の行政組織が博覧会で地域ブランドの確立を推進することで、地域のPR活動と地域活性化の新たな可能性を発見する。また地元企業にとっては新たな市場開拓につながる。
・大学、地元企業、行政の地域連携は、「産学官連携の新しいモデル」として今後の地域提携の発展が期待できる。
 

<25連309>

  • 研究テーマ

    総合的東アジア研究

  • 英文テーマ

    An Interdisciplinary Approach to Contemporary East Asian Studies

  • 研究期間

    2025年4月~2028年3月(3ヶ年)

研究スタッフ、研究課題および 役割分担

代表者
松村 昌廣 法学部教授
東アジアの安全保障と日米同盟
江川 暁夫 経済学部教授
東アジア企業のインドシナ地域における産業配置戦略
濱島 敦博 ビジネスデザイン学部教授
中国・ASEANおける香港の役割
内山 怜和 経済学部准教授
ASEANの経済統合、ASEAN後発国の開発戦略
村山 高康 本学名誉教授
冷戦後の国際関係分析と日米中の安全保障体制構想の研究
望月 和彦 本学名誉教授
戦間期におけるわが国の安全保障から現在の日本の安全保障政策を考える
伊藤 カンナ 名古屋大学大学院准教授
西洋経済史から見た日本の安全保障
大島 一二 経済学部教授
農産品貿易分野を中心とした中国・ASEAN経済関係
楊 昊 台湾国立政治大学国際関係研究所・東南アジア研究センター長
東南アジア地域主義、東南アジア辺境政治(外交安全保障、社会研究)
孫 采薇 台湾国立政治大学国際関係研究所東南アジア研究センター副センター長
東南アジア政治、東南アジア民族研究(実証研究)
翁 履中  Dennis (Lu-Chung) Weng Associate Prof., Dpt.of Poli. Sci. Sam Houston State University
国際政治学(安全保障)、比較政治学・アジア政治、政治心理学
薛 健吾 台湾国立政治大学東アジア学部教授
政治経済学、東南アジア安全保障
王 雅萍 台湾国立政治大学民族学部副教授
東南アジア民族関係
邱 炫元 台湾国立政治大学社会学部助理教授
東南アジア社会、インドネシア研究
竹内 俊隆 京都外国語大学教授
東アジアの国際関係、軍縮、信頼醸成措置
尾上 定正 日本戦略研究フォーラム・政策提言委員
東アジアの軍事情勢
宮原 暁 大阪大学院人文学研究科教授
東南アジアにおける華僑華人のディアスポリック性と文化政策
劉 復國 台湾国立政治大学国際関係研究所・安全保障研究センター所長・兼任教授
インド太平洋地域の安全保障
Dean Karalekas 上記研究センター・兼任研究員
インド太平洋地域の安全保障
捧 堅二 元本学兼任講師
冷戦後のアメリカ、日本、中国の安全保障体制を中心とした国家体制の比較研究

研究の対象とする地域

東アジア諸国、米国、中国、台湾、インド、豪州等

研究の目的・特色

 国際的に著名な台湾国立政治大学国際関係研究所(特に、その傘下の東南アジア研究センター及び安全保障研究センター)と、本プロジェクト1期・2期で構築した高度な学術交流関係を一層強化する。これにより、英語(追加的に、中国語)を媒介とする高度な国際学術研究上の経験と実績を、本学に蓄積しつつ、本学総合研究所と政治大国際関係研究所との間に学術交流のための覚書の締結を模索する。本プロジェクトは国際関係学、政治学、経済学、経営学その他社会科学分野を対象とし、①東アジア研究と②東アジアを巡る国際関係を取り扱う。具体的な内容としては、東アジア諸国の現況や各国が抱える政策課題、ASEAN(東南アジア諸国連合)の地域協力の動向、日本、米国、中国を含めた域内外大国との関係に関する多角的な比較分析、政策評価、政策提言等を行う。

研究プログラム (計画・スケジュール)

 上記両センターと毎年各1回、計2回の英語による国際ワークショップを台北または関西で開催して、英語による論文執筆、発表・討論、出版を行う。具体的には、高いインパクト・ファクターを有する一流の英語国際学術雑誌、或いは、各章がSCOPUSに登録されうる一流の英語国際学術図書を出版する。
これまでの出版実績に基づいて、シンガポールにある世界有数の国際学術出版社、World Scientific Publishing と東南アジア研究並びに東アジア安全保障研究、二つの別個の専門書シリーズの契約を済ませた。前者のシリーズ編集者は本プロジェクトの松村、楊昊教授(政治大)、後者のシリーズ編集者は、松村、劉復國教授(政治大)その他1名となり、原則として、両大学の研究者による論文を中核として、毎年1冊ずつ(計2冊)を出版する予定となっている。また、当該図書の構成に馴染まないテーマの論文は、単独の論文として国際雑誌に発表する。

共同研究の内容および効果

 上記の出版により、学術上・政策研究上、相当な知的貢献をグローバルな次元で国際的に認知されることが予期される。実際、これまでに2期6年で、上記出版社から両分野での専門書を3冊(さらに、2023年秋の時点で、編集作業中のものが2冊、計画中のものが2冊)、政治大による研究叢書が1冊、国際学術雑誌掲載の独立論文が2本の実績となっている。
 
今後の課題としては、本学の若手・中堅の専任教員に本プロジェクトにさらに積極的に参加を促し、学内の国際学術交流人材の涵養と強化に努めたい。
 

<25連310>

  • 研究テーマ

    インドネシアとの相互的文化交流に関する総合的研究(Ⅴ)

  • 英文テーマ

    Interdisciplinary Study of the Mutual Cultural Exchange between Japan and Indonesia (Ⅴ)

  • 研究期間

    2025年4月~2028年3月(3ヶ年)

研究スタッフ、研究課題および 役割分担

代表者
小池 誠 国際教養学部教授
文化人類学・インドネシア研究
森田 良成 国際教養学部准教授
文化人類学・インドネシア研究
今澤 浩二 国際教養学部教授
歴史学・イスラーム研究
片平 幸 国際教養学部教授
比較文化研究
小島 和貴 法学部教授
日本とインドネシアの行政比較
宮嶋 眞 チャプレン
キリスト教学・IWC団長経験者
鈴木 隆史 本学兼任講師
漁業経済学・インドネシア研究
由比 邦子 本学兼任講師
民族音楽学・インドネシア研究
南出 和余 神戸女学院大学准教授
文化人類学・IWC引率経験者
堀江 正伸 青山学院大学教授
東西ティモール国境地域に暮らす人々の生業の研究
松村 多悠子 特定非営利活動法人APLA
インドネシア・西ティモールのNGOの視点から考える
河野 佳春 弓削商船高等専門学校准教授
インドネシアの歴史研究
I Nengah Swikrama ウィディア・アシ財団
バリ島でIWCを支える立場

研究の対象とする地域

インドネシア

研究の目的・特色

 本研究プロジェクトは、これまでインドネシアに関心をもつ本学教員が実施してきた共同研究プロジェクトをさらに発展させるものである。1987年よりインドネシアのバリ島で実施されてきた国際ワークキャンプ(IWC)の経験を基盤にしつつ、文化人類学・歴史学やキリスト教学など様々な研究分野から、インドネシアの社会と文化に対して総合的な視点でアプローチすることを目指してきた。今回申請する地域社会連携研究プロジェクトは、これまで積み重ねてきたインドネシアに関する研究成果を踏まえ、とくに生業と労働に焦点を当て研究を深化させたい。生業は現地社会(とくに東部インドネシア社会)の宗教・慣習・環境に適合したあり方を考え、労働についてはインドネシア人の日本・台湾への移住労働も視野に入れ幅広い観点から研究を進める。日本とインドネシアとの間で相互的な交流を進ませるために、どのような研究が求められているか考えていきたい。

研究プログラム (計画・スケジュール)

 本研究プロジェクトの主たる活動は、研究会を定期的に実施すること及びインドネシアと日本国内における調査研究である。研究会は長期休暇中を除いて原則として2か月に1回程度、開催する予定である。
2025年度:研究会(対面とオンライン)を開催するとともに、インドネシアで現地調査を実施し、さらに現地研究者との意見交換を進め、協力関係を深めたい。
2026年度:前年度に続いて、研究会と現地調査を進めていきたい。
2027年度:本研究プロジェクトの総括として国内外の研究者を本学に招聘して学術的なセミナーを開催し、その成果を刊行したい。
 

共同研究の内容および効果

 本研究プロジェクトは、日本におけるインドネシアの文化と社会に対する理解を深化させるための基礎的な調査研究と、その研究成果と関連させて、日本とインドネシアとの文化交流をさらに充実させるための実践的な部分から構成される。本学がバリ島で実施してきた国際ワークキャンプの成果と、プロジェクト・メンバーの研究活動を学内全体の教育研究の活性化につなげたいと考えている。本研究プロジェクトの進展によって、インドネシアとの学術的な交流活動がより効果的に進められることが期待される。研究会においては、学内の教職員および学外の研究者だけでなく、学部学生と留学生に対しても参加を呼びかけ、インドネシアに対する理解と関心をさらに深めたいと計画している。今後、日本国内とインドネシアに対して桃山学院大学におけるインドネシア研究の成果をより多く発信できるように研究活動を発展させたい。

<26連316>

  • 研究テーマ

    デジタル・ファイナンスによる地域活性化の可能性(Ⅲ)

  • 英文テーマ

    Can digital finance schemes revitalize declining remote regions?(Ⅲ)

  • 研究期間

    2026年4月~2029年3月(3ヶ年)

研究スタッフ、研究課題および 役割分担

代表者
松尾 順介 経営学部教授
本プロジェクトの取りまとめ、研究・調査計画の立案・実行および研究成果の取りまとめを担当
金光 明雄 経営学部准教授
研究・調査に関する助言、研究成果に関するコメントおよび本プロジェクトの会計を担当
中野 瑞彦 経済学部教授
調査活動の企画・実行および本プロジェクトで実施する研究会の企画・調整を担当
大杉 謙一 中央大学大学院法務研究科教授
会社法・金融法制等に関する助言
梅本 剛正 甲南大学共通教育センター教授
金融商品取引法等に関する助言
小林 陽介 東北学院大学経済学部准教授
フィンテック・情報経済学等に関する助言
Rusudan Kevkhishvili 北海道大学経済学研究院准教授
数理ファイナンス ・ファイナンス工学等に関する助言

研究の対象とする地域

関西圏、中国・四国圏

研究の目的・特色

 本研究Ⅱでは、通常、アナログな議論に終始しがちな地域活性化について、IT技術の急速な発達によるデジタル化の進展という観点を導入し、これらのデジタル化が様々な金融・証券スキームを通じて地域活性化に資するものとなりうるかどうかを検証した。具体的には、株式投資型クラウドファンディングや株主コミュニティ制度の進展・拡大である。その結果、これらの金融・投資スキームの進展・拡大が地域の中堅・中小企業や新興のスタートアップ・ベンチャー企業の資金調達手段を提供するとともに、株式流動化のツールとして利用される事例が確認されたが、この点に焦点を当てた調査・研究を十分に行うことができなかった。
したがって、本研究では、上記のうち、特にスタートアップ・ベンチャー企業に焦点を当て、デジタル・ファイナンスの活用事例の調査・検証を通じて、それが既存のビジネスモデルやファイナンスの限界を克服し、スタートアップ・ベンチャーの支援に資するものとなり得るかどうか、なりうるとすれば、そのための制度改革はどうあるべきかなどの観点から、デジタル・ファイナンスによる地域活性化の諸条件や可能性を包括的に調査・検討する。なお、ここで想定するスタートアップ・ベンチャー企業とは、米国等の巨大テック企業を志向する企業ではなく、地域活性化に資するスタートアップ・ベンチャー企業である。

研究プログラム (計画・スケジュール)

2026年度:株式投資型クラウドファンディング、株主コミュニティ制度およびTOKYO PRO Market等にについて、スタートアップ・ベンチャー企業の利活用に関する現状を調査する。その際、ケーススタディを重視し、対面およびオンラインでのインタビュー調査とともに文献調査を行う。
2027年度:スタートアップ・ベンチャー企業支援の観点から、上記金融スキームに関して発行会社、仲介業者および法制度等の問題点や課題を摘出し、その要因を考察する。
2028年度:過去2年間の調査・研究結果を踏まえた上で、上記金融スキームが地域活性化を進展させる可能性に関して検討するとともに制度改革の方向性について検討し、制度改革について提言を行う。

共同研究の内容および効果

第一に、本研究で取り上げる金融スキームは、依然として研究蓄積に乏しい状況にあり、前回のプロジェクトの成果がこの分野の研究の嚆矢となっており、さらに本研究によってより研究蓄積が重ねられるものと期待される。
第二に、スタートアップ・ベンチャー企業支援・育成は、中央政府等においても重要な政策課題とされているだけでなく、地域活性化にとって喫緊の課題であり、本研究がそのための示唆を提供できるものと期待される。
第三に、本研究参加者は、かねてより金融庁および日本証券業協会の制度検討会合(令和7年「スタートアップ企業等への成長資金供給等に関する懇談会」等)の委員を担当しており、その知見を制度改正に提案する立場にあるため、本研究成果を政策提案に生かすことができる。

<26連317>

  • 研究テーマ

    公共事業に関わるマネジメントの課題と展望(Ⅱ)

  • 英文テーマ

    Research on Management Related to Public Works(Ⅱ)

  • 研究期間

    2026年4月~2029年3月(3ヶ年)

研究スタッフ、研究課題および 役割分担

代表者
角谷 嘉則 経済学部教授
公共事業と地域経済
田代 昌孝 経済学部教授
公共事業と地方財政
大島 一二 経済学部教授
中国・日本の公共事業
上ノ山 賢一 経済学部准教授
公共事業と金融・マクロ経済学
澤田 鉄平 経済学部准教授
公共事業と建設業
櫻井 雄大 経済学部講師
公共事業と経済情報処理
福田 晴仁 経営学部教授
鉄道インフラ
西藤 真一 経営学部教授
公共事業と地域政策
中村 恒彦 経営学部教授
公共事業の会計
井田 憲計 経済学部教授
公共事業の産業連関分析
野田 知彦 大阪公立大学教授
公共事業と地域労働
小島 和貴 法学部教授
公共事業と行政制度
荒木 英一 本学名誉教授
公共事業の計量分析
望月 和彦 本学名誉教授
公共事業の制度と歴史
矢根 真二 本学名誉教授
公共事業と数理経済分析
登り山 和希 長崎ウエスレヤン大学 准教授
地方自治体の国際協力事業
小西 杏奈 帝京大学講師
フランスの公共事業
田村 剛 鳥取短期大学助教
公共事業とグリーン・ツーリズム
孟 哲男 大阪商業大学研究員
中国・日本の公共事業
栗田 健一 九州大学講師
公共事業と生活保護
中川 巌 本学OB税理士
公共事業と税

研究の対象とする地域

関西・日本・アジア諸国

研究の目的・特色

 本研究は、前身にあたる23連297「公共事業に関わるマネジメントの課題と展望」の後継的な研究と位置づけられる。これまでの活動により、産官学各方面にネットワークは広がり、公表成果も蓄積されつつある。従来の水道事業に関わるマネジメントの研究のみならず、今後は行動経済学的な観点から水道料金の設定や危機管理について焦点を当てることが本研究の目的である。
公共事業の民営化が盛んとなってきており、今回のプロジェクトでは、公共インフラの視野だけでなく、多角的な分析手法を用いることで、全国にある自治体インフラ構造の転換に新しい含意を与える研究を目標としている。具体的には、地方自治体などが取り組む公共事業と同時に、民営化された組織や私営のインフラの経営手法も学びながら政策的に意義のある研究成果を発表する。
これまでの調査は、災害対応時のクライシス・マネジメントや平常時の予算管理や業績管理などのマネジメントを中心に、料金の設定の意思決定や公共事業の活動に関心を置いていた。この意思決定に関する議論を、定性的な調査のみならず行動経済学も含めて議論することが本研究の目的である。
 

研究プログラム (計画・スケジュール)

26年度は、聞き取り調査や行動経済学的なモデルをベースとして、さらに深めるべき研究内容について議論する。スタート段階は事例研究をベースに、理論・実証を中心としたデータサイエンスにも応用することで公共事業の意思決定や危機管理に関する実務を精査する。
27年度は、26年度の議論に基づき実際に調査を行ないながら、様々な実務家や研究者の意見聴取を実施したうえで、理論の構築や大規模なアーカイバルデータによる調査の可能性を検討する。ケースで終わるのではなく、民間の組織マネジメントとも関連させて研究内容を深める。
28年度は、これまでの調査をまとめ追加的に必要な調査があれば行なう。また、この段階ではこれまでの調査の分析を行なうことになり、その結果に基づいて成果を執筆する。

共同研究の内容および効果

 本研究では事例研究のみならず行動経済学的な分析手法を中心に、公共団体の意思決定や危機管理を踏まえながら、公共事業のマネジメントに関する今後の展望を明らかにする。通常、企業と公共団体の意思決定を行動経済学的なモデルに当てはめながら、経営マネジメントや組織のガバナンスに関する問題を提起する。公共団体の意思決定に関する研究の蓄積は、営利企業の研究と比べると少なく、政策的な提言は乏しいのが現状である。そのため、本研究では公共団体の意思決定及びマネジメントに関する調査を踏まえて、様々な理論や実証分析を行う。
公共団体でも私企業でも、インフラを含む公共事業での意思決定や危機管理は複雑となっており、行動経済学的なモデルを踏まえたデータ解析が必要となっている。そのため、本研究の調査が公共団体のみならず民間の企業にも有益な分析結果や政策的提言行うことが可能となる。本学は官学連携を目指しており、南大阪付近の地方公共団体や私企業とのかかわりを深める必要性がある以上、エビデンスを確保した本研究の成果は社会に対する貢献が非常に大きいものと想定出来よう。
 

<26連318>

  • 研究テーマ

    災異に関する学際的研究(Ⅱ)

  • 英文テーマ

    Interdisciplinary study of calamities and disasters (Ⅱ)

  • 研究期間

    2026年4月~2029年3月(3ヶ年)

研究スタッフ、研究課題および 役割分担

代表者
尾鍋 智子国際教養学部准教授
比較科学史における災異の研究
辻 高広 国際教養学部准教授
近代中国における災異と経済の研究
青野 正明国際教養学部教授
植民地期朝鮮における災異と新宗教団体の研究
南郷 晃子国際教養学部准教授
日本文学(近世説話・伝承)における災異の研究
鈴木 則子 奈良女子大学特任教授
日本近世史・感染症史・医療史における災異の研究

研究の対象とする地域

日本・中国・朝鮮

研究の目的・特色

 本研究の目的は2023年度から行った「災異」に関する学際的研究のさらなる深化を目指すものである。現在までの韓国、北海道、沖縄などで行った現地調査や研究会によりメンバーは様々な視点をえてきた。調査により分かったのは災異に関する調査候補地はほぼ全国に広がりをみせていることである。そのため今後の3年において国内を中心に調査をすすめる(未調査の中国・台湾の可能性も有)。本プロジェクトのメンバーのうち、まず青野は朝鮮史を専門とし特に日韓比較史的研究をすすめる。辻は中国史を専門分野とし、未だグループとしては未調査の中国についての成果が期待できる。次に南郷から本研究に関する日本中世から近世の研究が期待される。奈良女子大学の鈴木からは日本史の観点から疫病や災害という災異に関しての研究が期待される。さいごに、尾鍋からは日本文化史の観点から近世日本の災異に関する研究が期待できる。以上、学際性と地域の比較という意味で、総合的研究という名にふさわしい研究になることが期待できる。

研究プログラム (計画・スケジュール)

今期の計画は1年に1回程度グループ調査を行い、各々個別調査を研究会において情報共有する。その結果個々の研究トピックの研究を進め、研究会で発表する。機会があれば招聘講師による講演も企画する。
 
2026年度:さらなるグループ調査や個別調査をすすめる。
2027年度:引き続きグループ調査や個別調査を行い、発表で情報共有を行う。
2028年度:これまでの研究の成果を報告しあい、まとめる。

共同研究の内容および効果

 『日本災異史』(1967、小鹿島果編)は、日本における災異を津波、地震、噴火、火災、疫病、洪水、霖雨(とくに梅雨の長雨)、干ばつ、大風、飢饉に分類している。これらはとくに記録された文書にあらわれる顕著な自然災害といえよう。だた、人々は自然災害を現代的な意味での自然なものとは、ほとんどの場合捉えてこなかった。ある意味何か理由をみつけて納得し、後世へ伝えたがったわけである。中には奇妙な説話として楽しまれた形跡すらある。そんな災異への人々の想像力が落雷における雷神を創り出し、巫女による祈りを奨励した。その結果、日本だけでも災異を経験した(それはほぼ全国を指す)場所には災異にまつわる様々な物語や風習、文化遺跡などがみられる。ただ単に自然災害とは受け取られなかった災異にかんして、日中韓の比較から研究の視点を深め今後の本学における研究および教育に資することが期待できる。

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  • 研究テーマ

    地域文化資源の掘り起こしと活用の研究(Ⅱ)

  • 英文テーマ

    A Study on Discovery, Conservation, and Use Of Regional Cultural Resources(Ⅱ)

  • 研究期間

    2026年4月~2029年3月(3ヶ年)

研究スタッフ、研究課題および 役割分担

代表者
井上 敏 経営学部教授
博物館学・文化財学からの総合検討、国内外の実態調査
鈴木 康文 法学部講師
法制史の観点からの地域資源の掘り起こし
島田 克彦 経済学部教授
南近畿の歴史および歴史資料の掘り起こし
松澤 俊二 社会学部准教授
岸和田市の調査における協力
伊藤 潔志 経営学部教授
教育の観点からの地域資源の掘り起こし
藤原 昌樹 人間教育学部准教授
美術館資源の活用
梅山 秀幸 本学名誉教授
南近畿の歴史および歴史資料の掘り起こし
秋山 浩三 客員教授
南近畿の歴史および歴史資料の掘り起こし
山内 章 兼任講師
南近畿の歴史および歴史資料の掘り起こし
玉置 栄二 学院史料室・室員
南大阪全般における文化資源の掘り起こし
村上 絢一 和泉市教育委員会文化遺産活用課・主事(学芸員)
和泉市における文化資源の掘り起こし
河田 昌之 和泉市久保惣記念美術館・館長
和泉市における文化資源の掘り起こし
後藤 健一郎 和泉市久保惣記念美術館・学芸員
和泉市における文化資源の掘り起こし
奥野 美和 泉大津市教育委員会文化財係
泉大津市における文化資源の掘り起こし
尾谷 雅彦 本学ゲスト講師(立命館大学・非常勤講師)
河内長野市における文化資源の掘り起こし

研究の対象とする地域

日本

研究の目的・特色

 現在の日本の文化財政策は大きな転換期に入っている。自民党が中心になって2010年代から「文化財」を積極的に活用した経済戦略を立て、観光立国を推し進めてきている。その中で2010年度以来、梅山秀幸名誉教授と井上を中心に、大学教育における地域の文化財の掘り起こし、保存、そして活用について、3年の共同研究を5期にわたって継続して行ってきた。対象地域も、これまで和泉市から、南大阪、そして和歌山をも含む南近畿とやや拡大して来たが、現在の状況からするとより広い、これまで調査を行ってこなかった他の地域での取り組みも含めて積極的に調査し、それを本学の地域貢献として使える知見として蓄積していきたい。
特に2024年から実施している岸和田市教育委員会所蔵の佐々木勇蔵コレクションの調査はまだ緒についたばかりで、島田教授、梅山名誉教授、井上の3名で25000点以上ある短冊の整理、資料化を行っているが、2026年度からは新しいスタッフも加え、充実したコレクションの研究を2026年度以降の本プロジェクトにおいて深めていくこととしたい。
また2025年度より桃山学院教育大学と統合し、人間教育学部が設置された。人間教育学部の教員の知見も本プロジェクトに加えて、本学の地域貢献を更に深めていく。また2年目以降は本学では工学部設置が予定されており、工学部の教員や関係機関との連携を図ることも含めていくことも視野に入れていきたい。この点は文化財修復や保存科学の領域との関連で進めていくことを検討する。
また前の期のプロジェクトで取り上げる予定であった南北朝の史蹟も含め、それらの有形の文化財とともに、伝承などの無形の文化財についても、南大阪や和歌山県を中心に引き続き河内長野市で長らく教育委員会に勤めて河内地方の歴史・地理に精通している方や大阪府の考古学の泰斗を迎え、研究を進める。さらに天野山金剛寺に本拠を置いて、地域の文化財および、日本各地、あるいは東アジアの文化財の修復に活躍しているスタッフには一層の協力をいただき、研究を進めていくこととする。更に和泉市では2026年度より文書館が設置されるため、文書館との連携も考えていく。

研究プログラム (計画・スケジュール)

2026年度:3回の研究会、および5回の地域(関東・東北・東海・四国・九州)の調査、関連学会(日本エコミュージアム研究会・日本社会教育学会)参加
 
2027年度:3回の研究会、および5回の地域(関東・東北・東海・四国・九州)の調査、関連学会(日本エコミュージアム研究会・日本社会教育学会)参加
 
2028年度:3回の研究会、および5回の地域(関東・東北・東海・四国・九州)の調査、関連学会(日本エコミュージアム研究会・日本社会教育学会)参加
     シンポジウム開催

共同研究の内容および効果

 研究会では、地域で人文科学系の研究者(考古学、歴史、美術、文学の研究を行っている方)や社会科学系の研究者(法学、政治学、行政学、経済学等)に加え、教育学の研究者を招いて発表を行ってもらい、参加者の知見を広める。またこれまでに十分に調査を行ってこられなかった地域の現地調査を行う。2年目の2027年度以降は工学部の設置が予定されているため、工学部教員やその関連の研究者も文化財修理や保存科学といった領域との関連からプロジェクトに関わってもらう方向で進めていきたい。また地域連携の観点からは岸和田市の佐々木コレクションの調査、和泉市とは文書館との連携、泉大津市とはまちぐるみミュージアムと連携を進めてくことで、より充実した研究を進めていく。