桃山学院大学図書館書評賞
第16回 桃山学院大学図書館書評賞
本学図書館では第 16 回目となる「桃山学院大学図書館書評賞」について、下記の要領で募集します。
なお、書評とは「書物の内容を批評・紹介すること。また、その文章」(広辞苑)とされており、単なる読書感想文とは異なることを理解のうえ応募ください。
【応募要項】
- 応募資格
本学学部学生、社会人聴講生、市民利用者とする(科目等履修生は除く) - 書評対象図書
原則として初版出版後 5 年以内の本学図書館所蔵の図書とする。 - 応募要件
①書評に用いる言語は、日本語とする。
②応募作品は応募者の独創的な書評であり、かつ未発表原稿に限る。
他者の書評の切り貼りやコピーであってはならない。
③図書1冊につき書評1篇とし、本文は1,500字以上2,000字程度とする。
④図書館Webサイトにて原稿用紙(Microsoft社のWord)と応募用紙(Microsoft社のExcel)をダウンロードし、書名、学籍番号(利用者番号)、氏名、書評を入力のうえ、メールにてファイル添付にて送ること。
その際に、ファイル名は学籍番号と氏名を入れること。
⑤Wordの仕様は以下のとおりとし、全てを1ページに収める。- 用紙:A4
- 方向:横書き
- フォント:MS明朝
- 文字数:40字
- 行数:52行
- 文字サイズ:10.5
- 余白:上15㎜、下15㎜、左25㎜、右25㎜
- 書式:
1行目 「書評した本のタイトル」(「」を入れて表記)
2行目 学籍番号 氏名(右隅に配置)
3行目より本文
⑦入選作品については、図書館Webサイトまたは印刷物で、社会人聴講生は書名・氏名・本文を、学部生はこれに加え学部および学年を公表するので、予め承諾すること。
⑧学部生入選者は、大学広報誌(大学案内等)に氏名、学部、出身高校等が掲載されることがあるので、予め承諾すること。 - 書評の要件
①書評図書の内容の要約または概要が盛り込まれていること。
②書評図書の良い点や悪い点が明示され、それに対するコメントが述べられていること。
③文章の読み易さ、表記の適切さ、文章構成の確かさに留意すること。 - 締切・提出先
①締切日:2022 年 9 月 30 日(金)17 時まで(厳守)
②提出先:メールアドレスtosho2@andrew.ac.jp - 入選各賞
①最優秀書評賞 1篇:表彰状および副賞(図書カード1万円)
②優秀書評賞 2篇:表彰状および副賞(図書カード5千円)
③佳作 5篇:表彰状および副賞(図書カード3千円) - 選考
書評賞選考委員会(本学図書館会議構成員を中心とする教職員)にて、厳正かつ公正な選考を行う。 - 入選発表
2022 年 12 月上旬 館内掲示および Web サイトにて発表する。 - 表彰式
入選者を対象に、後日、図書館で執り行う。
以上
【講評】第15回 桃山学院大学図書館書評賞について
図書館長 井上 敏 経営学部准教授
前回(2019年度)の書評賞の講評で前図書館長の梅山先生が「愚痴めいた」と書かれたことが現実となってしまいました。結果は今回の書評賞すべての賞で該当なし、となりました。
経緯から説明しますと今回の書評賞については38名の応募がありました。この数字も過去の書評賞の応募からすると相当減少しています。コロナ禍の下、という理由もあるかもしれませんが、本を読み、積極的に物事に取り組む学生さんが減ってきているという点もうかがえます。
その38名の応募された作品から図書館委員の先生方4名と私で応募者の名前を匿名にした形でまず1次審査を行いました。その結果からすでに各委員の先生方からの評価がバラバラで、委員の間で一致して「書評」として評価できるものは殆どありませんでした。私個人の見解では文章としてはある程度読み安い文章で書かれていたものの、「書評」として評価できないものが多かった、と言えるかと思います。
「書評」とは正に字の通り、「書(本)を評(価)する」ことであり、感想文ではありません。本を評価することですから、その書評の書き手のもつ様々な教養や人生観が大きく影響すると思います。
まだ若い学生さんにそこまで要求するのは酷だと思う一方、学生がここまで本を読まなくなってしまったということに慄然とします。この点は本学のこれからの教育を考えていく上でも重要になってくるように思います。
2次審査については、それでも評価できるものを5名の審査員の得票の点数から2点選びました。ただこの2点についても委員からの評価として「佳作」までの評価しかできない、また書き改めてもらわなければならない点も多々あるため、それを受け入れて修正してもらい、再提出してもらうことを前提としたものでした。この点は審査委員会で委員の先生方の合意を得たうえで、当該学生に連絡しました。しかし、結果として2点とも再提出されず、受賞作はなし、という結果になってしまいました。
以上が今回の書評賞の審査経緯です。今回の書評賞がこのような結果になってしまい、非常に残念でしかたありませんが、今回の結果を踏まえ、次年度以降の書評賞の在り様も含め、考えていきたいと思います。また学生さんにはこの結果を真摯に受け止めてもらい、図書館のHPに掲載されている過去の受賞作を読んでもらって、書評とはこう書くのだということも学んでもらえれればと切に願います。