学長メッセージ

桃山学院大学学長 中野瑞彦

 われわれ桃山学院大学は、英国国教会の流れを汲み、1959年に開学しました。メインキャンパスを大阪府和泉市に構え、あべのキャンパスを大阪市阿倍野区昭和町に構えています。両キャンパスを合わせて、合計6学部、7学科を有する学生数約6,800名の文科系総合大学です。
 本学は、開学以来、キリスト教精神に基づく「世界の市民の養成」を建学の精神としています。これは、自分とは異なるものの見方や考え方を理解し、世界のどこででも誰とでも協働できる人を育成していくという意味です。この人材を私たちは「世界の市民」と呼んでいます。このため、本学の全学部生の必修科目として「世界の市民」という科目が設置されています。

 近年のロシア・ウクライナ危機、ガザ紛争といった惨事のみならず、気候変動、飢餓や栄養不足の問題など、世界が直面する課題を見るにつけ、今こそ人々が助け合い、支えあうことが求められています。「自分だけ良ければそれでよい」という時代ではなくなっているのです。
 まさに今の時代にこそ、本学の建学の精神に基づく「世界で、地域で人を支える」というビジョンが求められています。

 こうしたビジョンのもと、わが桃山学院大学は、海外との交流を重視しています。本学は世界26の国と地域、65大学と国際交流の提携を結んでおり、海外交流が本格的に復活した今、桃山学院大学は再び「世界の市民」を養成する大学として輝きを取り戻すでしょう。

 同時に、本学は地域を支えるとともに、その地域に支えてもらうという相互依存関係を大切にし、地域の創生と活性化に貢献しています。2019年に和泉市・泉大津市・河内長野市・岸和田市と提携した「4つの約束」のもとに、学生・教職員が協同して地域の諸問題解決に取り組んでいます。また、ビジネスデザイン学部のあるあべのキャンパスを中心に、70を超える企業・行政・団体と連携し、共に学び、課題解決に取り組んでいます。

 このように、桃山学院大学は「世界で、地域で人を支える」を実現するための実践的な学びを重視しています。学生の皆さんには、この桃山学院大学でぜひ自らのやりたいことを見つけ、それを可能な限り追い求めてほしいと願っています。教職員一同、皆さんを支援していきます。

 一緒に頑張りましょう!


桃山学院大学 学長 中野 瑞彦なかの みつひこ