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2025.9.19
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【ビジネスデザイン学部】学外プロジェクト成果発表会(ポスターセッション)で企業の課題解決策を提案
本学ビジネスデザイン学部2年次では企業18社のご協力のもと、学外プロジェクトの授業を実施しています。その成果を発表するポスターセッションが9月16日(火)、大阪・あべのキャンパスで行われました。学生が企業を訪問し、企業に提示していただいた課題(新商品開発、ビジネスモデル提案、顧客課題の解決、SNS発信の強化など)に対する提案をまとめました。

秋学期の必修科目ですが、企業訪問に十分な時間を確保するため、夏季休業中に企業を訪問し、現場実習で企業の実情や課題を把握しました。その後、少人数のグループワークで企画・提案を深め、解決策を発表ポスターにまとめました。提案先企業には実習の段階で提案内容を発表済みのため、他の企業の方々から活発な質問、感想を寄せていただき、学生・企業の双方にとって新たな発見と学びのある発表会になりました。

顧客企業の人材確保策などを課題として提示した金融機関の方は「顧客企業の方と話す際のマナーや社会常識に問題はまったくなく、大変真面目に取り組んでもらいました。課題解決の方法も論理的にストーリーを作っていて、レベルの高さに驚きました」と評価していただきました。

大阪市西淀川区の包装機械メーカー、シール栄登株式会社は「新規人材採用」と「受発注業務のペーパーレス化」の二つの課題を提示しました。学生は「宿泊型のインターンシップで学生と社員の交流を深める」と「書き込み可能な大型モニターとタブレット、スマホをワイヤレスでつなぎ、細かな発注変更をリアルタイムで反映」という提案をまとめました。本学OBでもある同社西日本営業部部長の高岡秀行さんは「大変すばらしい内容でした。『宿泊型インターンシップ』の提案では、昼間に会社の業務をみっちり体験し、夜は社員との懇親会で触れ合いを深め、可能なら社員宅でホームステイするというもので、社員の人間関係の良さという当社の特色を理解してもらえる内容でした。『書き込み可能な大型モニター』の提案は、私たちが知らない装置で、大変参考になりました。十分実現可能だと思います」と評価していただきました。

1921(大正10)年設立の老舗企業、サンビー株式会社(大阪市天王寺区)の山本忠利社長は「当社はゴム印やスタンプなどの事務用品を企業向けに製造・販売していますが、消費者向けの販売を増やしたいと考えています。学生さんからはアプリを使ったPR方法や、学校のイベントで使う『クラスTシャツ』など私たちが知らないものを紹介してもらいました。学生さんは当社を訪問し、ビジネスの泥臭い部分など企業のリアルを感じてくれたと思います」と話していました。

金属を加熱して硬度を高める熱処理を手掛ける八田工業株式会社(堺市中区)は、堺市などの企業が一般向けに工場を見せる「オープンファクトリー」で、子ども向けに熱処理の技術や重要性をわかりやすく伝える方法を考えるよう求め、学生はすごろくで楽しみながら熱処理の様々な用途などを理解してもらう提案をしました。同社製造部長の前久保光弘さんは「ほとんどの人は知らない熱処理を認知したもらうため、毎年桃山学院大学の学生の知恵をかりています」と話していました。

学生たちの提案にはSNSを使ったプロモーションが多く、「Z世代(10代後半から20代後半)の発想が参考になった」という声が多く寄せられました。複数の飲食店ブランドを展開しているトラオム株式会社(大阪市浪速区)取締役の大田央さんは「若い人の感性、SNSの使い方には新しい発見があり、私たちにとって良い刺激になりました」と評価。角野晒染株式会社(堺市西区)営業部部長の南村健一郎さんは「ほとんどの提案にSNS活用があり、今必要なことなのだと気づかされました。当社も力を入れていきたいと思います」と学生の発表から気づきを得たようでした。

提案先の企業以外の方からの質問、指摘は学生にとって新たな視点を得る貴重な機会になりました。企業インターンシップでの評価を学生にフィードバックするサービスによって企業、学生の双方にメリットを感じてもらう提案に対しては、「学生の個人情報が丸裸になるリスクがあるのでは?」という指摘が寄せられました。提案した学生の森愛結さんは「提案全体は高く評価していただき、手応えを感じました。個人情報の問題は私たちが考えていない指摘で、参考になりました」と振り返っていました。


<学外プロジェクト成果発表会(ポスターセッション)の様子>