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2022.9.26
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2022年度秋学期入学式の収録を行いました
9月14日(水)、和泉キャンパス 聖救主礼拝堂(チャペル)において、秋学期入学式挙行日までに来日が間に合わない新入生向けに、式典の動画収録を行いました。

式典の映像は新入生の来日後にDVDにて贈呈いたします。
また、以下の本学公式YouTubeでも配信しています。
今年度秋学期は、大学院生3名が入学されます。
新入生の皆さま、ご入学おめでとうございます。

<式典の様子>

■2022年度9月 入学式祝辞

学院長 磯 晴久

 9月入学式をお迎えの皆様、おめでとうございます。ようこそ桃山学院大学へ。心から歓迎申し上げます。
桃山学院は1884年、現在大阪市西区川口の地に誕生しました。英国聖公会からの宣教師によって種が蒔かれ、138年目を迎えております。大学は1959年開学ですので、63年目を迎えています。大学は、北野田から和泉の地に1995年に移転してきましたので、それまで築いてきた伝統の上に、新しい器となって27年となります。これからもさらに新しく進化していく大学として歩んでおります。目には見えませんが、この大学の空気、風には学院138年、大学63年のスピリットが流れています。
先日英国王室のエリザベス2世が逝去されました。桃山学院のバックボーンには、聖公会という教会があります。この聖公会という教会とエリザベス女王は大変深い関係があります。たとえば、近日中に、国王の即位式が行われますが、その式は、カンタベリー大主教ウェルビー師父が執り行います。英国聖公会は1425年の歴史をもっていますが、長い歴史と伝統を持つ聖公会のスピリットも、この大学の中に流れています。

 桃山学院大学は、「自由と愛のキリスト教精神による人格の陶冶」と「世界の市民の育成」という建学の精神をもっています。今世界は、新型コロナ禍、戦争や自然災害など、これからどうなっていくのか、わからない時代となっています。将来に不安を感じさせる世界になっています。そうした時代にあって、大学で学び・研究するもの、世界の市民に期待されていることは、どのようなことでしょうか。私は次のように考えます。
この困難な世界にあって、私はどう生きるのか、社会を変革するために私にできることは何か、私は何を大切に歩むのかということを明らかにしていく人ではないでしょうか。
桃山学院の自由は,既成の概念に縛られることなく、世の中の雰囲気に縛られることなく、考え・行動する自由です。そして様々な行動・活動・研究の土台に「愛」ということをおきます。聖書に「自分を愛するように、隣人を愛しなさい」(ルカ10:27)とあります。自分を大切にすると同時に、常に他者の幸せを考えるのです。

 わたしたちの大学のバックボーンには、聖公会というキリスト教会があると先ほど申し
ました。聖公会が大切にしてきた精神があります。それは「ブリッジチャーチ<橋渡しの教会>でありたい」ということです。世界を見渡しますと。国と国、民族と民族、宗教と宗教、人と人、人と自然、どうもうまくつながっていない現実があります。対立や争いがあります。日本とアジア諸国の関係も残念ですが、うまくつながっていません。皆さんがうまくつながっていない現実に、橋をかけるという橋渡しの役割を担う人に成長して下さることを願っております。

 聖書のことばに、「新しいブドウ酒は新しい革袋に」とあります。どこまでおいしく発酵するかわからない新しいブドウ酒が皆さんです。桃山学院大学は新しい革袋でありたいと願っています。皆さんが、心豊かな大学院生活を過ごし、大きな実りが与えられますように祈念しつつ、お祝いの言葉とさせていただきます。入学おめでとうございました。

■2022年9月入学式祝辞

学長 中野 瑞彦

新入生の皆さん、保証人の皆様、ご入学まことにおめでとうございます!
桃山学院大学にようこそいらっしゃいました!
教職員一同、心より歓迎いたします。

 留学生として本日大学院に入学された皆さんは、過去2年半にわたるコロナ禍の下、渡航制限など様々な制約を受けてきました。このため、留学予定が当初の計画より大幅に延期となった方もいらっしゃると思います。桃山学院大学一同は、今回、晴れて留学生の皆さんを受け入れできたことを心から喜んでいます。

 桃山学院大学は、英国国教会の流れを汲み、1959年に開学しました。メインキャンパスを大阪府和泉市に構え、6学部7学科を有する学生数約6,400名の文系総合大学です。

 開学以来、キリスト教精神に基づく「世界の市民の養成」を建学の精神として、自分とは異なるものの見方や考え方を理解し、世界のどこででも誰とでも協働できる人を育成してきました。その意味で、桃山学院大学の扉は世界に開かれており、留学生の皆さんを暖かく迎えることはもちろんのこと、活発な国際交流イベントなどを展開しています。留学生の皆さんが、桃山学院大学でさらに世界に向けて視野を広げることを期待しています。

 さて、桃山学院大学は、十分な感染症対策を施した上で、すでに対面授業を中心とした本来の大学の姿に戻っています。同時に、学外での活動も徐々に再開していく予定です。大学の学びで大切なことは、大学院研究科において自らが専攻する学問をより深く学修するとともに、その学問を通じて実際に社会と交わり、様々な課題に取り組んでいくことです。皆さんの出身国と同様に、この日本、特に関西地域には歴史に裏付けられた豊かな文化があります。ぜひこの留学の機会を活かして、日本の社会と文化を体験してください。そうした体験を、桃山学院大学での学びとともに、ぜひ皆さんの母国や世界に向けて積極的に発信してください。

 一方で、大学生活には、自己責任が伴います。授業への出席にしても、課題の提出にしても、あるいはクラブ・サークル活動にしても、すべて自分で考え決断し実行していきます。大学院とは、学問を究めた専門家として卒業後の社会で羽ばたくために、みなさんの自主性と自律性を育てる場であり、そのための時間なのです。皆さんの出身国での学校の仕組みとは様々な違いがあるでしょうが、わからないことや困ったことがあれば、遠慮なく教職員あるいは友達となった本学の学生に相談してください。どんな時も、私たちは皆さんを支えていきます。

 新入生の皆さんには、この桃山学院大学でぜひ新しい自分を見つけ、それを可能な限り成長させていってほしいと願っています。教職員一同、皆さんを支援していきます。
一緒に頑張りましょう!