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お知らせ
2023.9.13
お知らせ・イベント
2023年度秋学期入学生の皆さまへ
新入生の皆さま、ご入学おめでとうございます。
今年度は、大学院生2名が入学されます。

2023年度秋学期から入学される皆さまに、磯晴久学院長と中野瑞彦学長からのメッセージをお届けいたします。

■2023年度9月 入学式祝辞

学院長 磯 晴久(日本聖公会大阪教区主教)


皆様、ご入学おめでとうございます。ご関係の皆様もお喜びのことと存じます。桃山学院を代表して、心から歓迎申し上げます。ここ数年わたしたちは新型コロナウイルス禍、今まで経験したことのない日々を過ごして参りました。皆様はどのようにお過ごしだったでしょうか。辛い経験をされた方もあったでしょう。しかし、それを乗り越えて、今日の日を迎えられたことに、どうぞ誇りと自信をもって、桃山学院大学での学問研究の生活を是非エンジョイしてください。チャレンジしてください。


さて桃山学院の歴史は1884年に始まります。139年、大学は1959年開学ですので、64年となります。皆さまは学院創立136年目、大学開学61年目の大学院入学者です。


桃山学院大学は、「自由と愛のキリスト教精神による人格の陶冶(とうや)」と「世界市民の育成」という建学の精神をもっております。その中の「陶冶」という言葉は、日常では、めったに使うことのない言葉ですが、わたしはすばらしい言葉だと考えています。その意味は、人間には天賦の才、天から、キリスト教で申しますと神から、いろいろな才能や能力、可能性が与えられている、(これは皆さんのことです)ということです。皆さんのいのちには、すばらしいものが潜んでいます。その可能性を、土を練って美しい陶器を作り上げていくように育てあげて、大きな実りとなるという意味のことばであります。


皆さんは、すでに自分の才能や能力、可能性に気づき、目標ももって大学院に入学して来られました。皆さんが桃山学院大学において、さらに大きな実りと成果をあげられますようにお祈り致します。


桃山学院大学は、自由な校風・学風の学び屋だとよく言われます。桃山学院の良き風に吹かれて、学問・研究を深めていかれますように、また桃山学院の自由とは、行動する自由です。皆様のアクションに期待致します。


新型コロナウイルス禍という経験をしている、また戦争・対立・分裂の深まる世界に生きる私たちの使命には、新しい生き方、新しい世界や社会の在り方の創造ということがあると思います。皆さんがそれぞれのご専門を通して、この課題を追求し、この世界・社会に貢献してくださることを期待しています。


わたしたちの大学のバックボーン、背景には、聖公会というキリスト教会があります。聖公会が大切にしてきた精神があります。それは、わたしたちは四角四面な真理を獲得しているのではなく、わたしたちはいつも真理を求めて歩む旅人だと言うことです。


聖書のことばに、新しいブドウ酒は新しい革袋にということばがあります。どこまでおいしく発酵するかわからない新しいブドウ酒が皆さんです。桃山学院大学は新しい革袋でありたいと願っています。皆さんが、心豊かな大学院生活を過ごし、大きな実りが与えられますように祈念しつつ、お祝いの言葉とさせていただきます。ご入学、おめでとうございます。

■2023年度9月 入学式祝辞

学長 中野 瑞彦


新入生の皆さんへ


桃山学院大学へのご入学、誠におめでとうございます。
ようこそいらっしゃいました。教職員一同、心より歓迎します。


桃山学院大学は、今から64年前の1959年に開学し、大阪府和泉市にメインキャンパスを置き、2020年度には大阪市阿倍野区にも新キャンパスを設置しました。両キャンパスを合わせて6学部7学科を有し、学生数約6,800名を超える文系総合大学です。本学は開学以来、英国国教会の下、「自由と愛」を掲げ、「世界の市民の養成」を建学の精神としてきました。その意味するところは、自分とは異なるものの見方や考え方を理解し、世界のどこででも誰とでも協働できる人を育成するというものです。皆さんには、この建学の精神に基づいた本学での学びを通して、豊かな学問に触れてくれることを期待しています。


また、皆さんは新型コロナウイルス感染症の位置づけが感染症法上の第5類に移行してから最初の入学生となります。まだコロナ禍が完全に終息したわけではありませんが、社会もようやくコロナ禍前の状況に戻りつつあります。新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは、私たちの生活に多くの課題と試練をもたらしましたが、同時に私たちに団結し、適応し、成長する機会を与えました。これからが新型コロナウイルス感染症の危機から学んだことを生かす機会でもあります。危機を克服し、進化し続ける能力は、将来の成功に不可欠です。皆さんが桃山学院大学で新しい知識の追求に情熱を傾け、勉学や研究に勤しんでくれれば、私たち教職員にとっても大きな喜びです。ぜひ私たちと一緒に新しいステージを目指してください。


大学院の学びで大切なことは、自らが専攻する学問をより深く学修するとともにその学問を通じて実際に社会と交わりさまざまな課題に取り組んでいくこと、学問を究めた専門家として社会で羽ばたくための自主性と自律性を身につけることです。留学生にとっては、本学のある関西地域には歴史に裏付けられた豊かな文化がありますので、ぜひ積極的にその文化に触れ体験し、その体験を桃山学院大学での学びとともに、皆さんの母国や世界に向けて発信してください。


最後に、慣れない土地や文化の中で、わからないことや困ったことがあれば、遠慮なくまわりの教職員や友達に相談してください。どんな時も私たちは皆さんを支えます。この素晴らしい旅路の始まりにおいて、成功と幸福が皆さんのもとに訪れることを心より願っています。さあ、一緒に学び、成長し、新しい未来を目指しましょう!