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2024.7.2
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日韓の学生が岸和田市の観光振興を提言/本学と韓国・江原大の協働プログラムで
 本学国際教養学部と韓国国立江原大学日本学専攻の学生が協力して大阪府岸和田市を舞台に「地域文化の魅力を探る協働プログラム」に取り組み、7月1日、同市役所で永野耕平市長に臨席いただいて成果を発表しました。
「人気主要都市に集まる人の注目を地方都市の魅力に向けるには」というテーマで、韓国ソウル市と春川(チュンチョン)市、大阪市と岸和田市を対比し、地方都市の魅力の発掘と広報方法を日韓の教室をリモートでつないで考えてきました。江原大の学生が627日に大阪入りし、岸和田市のフィールドワークなどを行って発表内容を仕上げました。 
学生たちは、▽フリーマーケットと地域商品券によって地域の隠れた銘品を内外の観光客にアピールする「あつまれ!岸和田マーケット」と、▽スタンプラリーで観光客が岸和田市の魅力を発掘しSNSで発信する「岸和田市スタンプラリーやってみやん?」の2案を、それぞれ日韓両方の学生が分担してプレゼンしました。 

 ◇住民との交流重視 高校生ガイドも
フリーマーケット案では商店街の店だけでなく個人も出店でき、1割お得な地域商品券はだんじりの団扇をイメージしたコイン型にするなどアナログな魅力を追求し、観光客に商店街などの〝宝探し〟もしてもらいます。スタンプラリー案では飲食、ものづくり体験、SNS発信、住民との交流などによってスタンプを集めて、深い観光体験に導きます。また、外国人観光客をサポートする「高校生ガイド制度」によって岸和田の高校生が外国人と触れ合う機会も増やすことを狙っています。
韓国の学生はフィールドワークで、▽観光名所ではない、何気ない道が日本らしくて良かった、▽タバコ屋やたこ焼き屋、町を掃除している人、遊んでいる小学生など声をかけたら話ができる人が街中にたくさんいる——など、地元の人間が気づかない岸和田の魅力も発見してくれました。

◇岸和田市長「外部の視点が重要」

プレゼンを聞いていただいた永野市長は「地域住民の存在を強く意識しているのが印象的でした。私たちは住み慣れたまちの魅力に気づかないことが多いですが、外国人など外から来た人に教えていただけるのはうれしい。生活の場である道に魅力がある、というのは観光の基本かもしれません。また、高校生に役割を与える案も素晴らしい」と講評しました。
また、本学の中野瑞彦学長は「インバウンド(外国人旅行者)は地方都市にも足を運ぶようになり、各都市が競争しています。これぞ岸和田、という魅力をガツンとアピールしてもいいのではないでしょうか。高校生ガイドは斬新なアイデアで、若者とコミュニケーションすることは旅行者の心に残るはず。提案に終わらせることなく、どう実現するか考えることが大切です」と、学生たちを励ましました。

永野市長を囲んで記念撮影

提案発表の様子

提案発表に臨む両大学の学生

提案発表に臨む両大学の学生

永野耕平 岸和田市長による講評

中野瑞彦 本学学長による講評