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2025.5.14
メディア掲載
【メディア掲載】井田大輔教授(経済学部 経済学科)の論文が学術雑誌『Oxford Bulletin of Economics and Statistics』に採択されました
井田大輔教授(経済学部 経済学科)の論文が、国際的に評価の高い査読付き学術誌『Oxford Bulletin of Economics and Statistics 』に採択されました。
本誌は経済学分野において一定の影響力を持つ学術誌として知られています。
 
井田教授は、マクロ経済学を専門としており、金融市場の不完全性のもとでの金融政策の効果を研究テーマとしています。
 
井田教授は、本誌において「Optimal Monetary Policy Rules in a Behavioural New Keynesian Model」を執筆しており、ニューケインジアン理論に基づく財政・金融政策分析をしています。
 
 
<論文概要>
本研究は、ニューケインジアン理論に行動経済学的な側面を加味したBehavioral new Keynesian(BNK)モデルにおける公約解の下での最適金融政策ルールを探索している。具体的には、認知的割引(cognitive discounting)の程度が最適金融政策ルールの特性にどのような影響を与えるかを示している。本研究の主な結論は以下の通りである。
第一に、認知的割引が顕著な場合、実体経済に政策慣性を与えにくくなるため、最適ルールが公約解の望ましい性質によって特徴づけられなくなる場合がある。
第二に、名目価格の粘着性の程度にかかわらず、BNKモデルでは、裁量政策のコストは標準NKモデルよりも相対的に小さくなりやすい。第三に、認知的割引の程度は、名目金利のゼロ下限制約(ZLB)の下での最適金融政策ルールの特性に影響を与える。第四に、中央銀行の損失関数における金利安定化項は、BNKモデルにおける最適金融政策の特性を説明する上で極めて重要であることがわかった。
 
【参考URL】
▼『Oxford Bulletin of Economics and Statistics 』Webサイト
「Optimal Monetary Policy Rules in a Behavioural New Keynesian Model」Daisuke Ida
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