6月19日(木)、国際教養学部の専門科目、文化人類学B(担当教員:小池誠教授)において、ロシア出身で本学に留学経験のある真言宗御室派僧侶、ヴォルコゴノフ慈真さんが「日本の仏教」のテーマで講義しました。キリスト教(ロシア正教)とも比較しながら、「日本の仏教は対立的にならず、平和的です」と仏教の良さを説き、僧侶としての取り組みを語りました。
慈真さんは本名がヴォルコゴノフ・ドミトリーで、ロシア極東のウラジオストク市出身です。同市にある極東連邦総合大学で日本史・日本語を専攻し、4年生だった2010年、交換留学生として本学に1年間在籍しました。大学卒業後、日本語をいかしたガイド・通訳としてウラジオストク市で働いていた時、大阪市平野区の如願寺が実家の妻、奈央子さんと知り合いました。結婚を機に、義父となった同寺住職から僧侶になることを勧められ、真言宗御室派(総本山・仁和寺)では初めての外国人僧侶となり、如願寺の副住職を務めています。
ロシア正教の洗礼を受けたこともある慈真さんはキリスト教と仏教を比較して、「浄土に生まれ変わる」などと死をポジティブにとらえ、時代に応じて変化していくのが日本の仏教の特徴と指摘しました。また日本の寺は、庭園を眺めたり、仏像を鑑賞したりするなど日本人にとって身近であること、お経は死んだ人の供養だけでなく、生きている人にも心を安らかにする効果があることなど、仏教の特色や生活の中での存在感を説明しました。
また、観光ガイドなどの経験をいかして宿坊の運営も始め、海外を含む宿泊客に写経や書道、茶道などの文化体験の場を提供したり、大阪市内の寺院が協力したりして戦争の終結を祈る平和行脚などの取り組みをしていることなど、幅広い活動を紹介しました。
学生からの「仏教は信仰であると同時に(日本人の生活に溶け込んだ)慣習でもあるが」という質問には、「悟りを開くために修行するのが仏教ですが、日本独特の神仏習合で、〝お宮参りや結婚式は神社で、葬式はお寺で〟ということを受け入れています。それはそれで良いのではないでしょうか」と、日本人の独特の宗教意識を尊重する考えを示していました。
<当日の様子>
慈真さんは本名がヴォルコゴノフ・ドミトリーで、ロシア極東のウラジオストク市出身です。同市にある極東連邦総合大学で日本史・日本語を専攻し、4年生だった2010年、交換留学生として本学に1年間在籍しました。大学卒業後、日本語をいかしたガイド・通訳としてウラジオストク市で働いていた時、大阪市平野区の如願寺が実家の妻、奈央子さんと知り合いました。結婚を機に、義父となった同寺住職から僧侶になることを勧められ、真言宗御室派(総本山・仁和寺)では初めての外国人僧侶となり、如願寺の副住職を務めています。
ロシア正教の洗礼を受けたこともある慈真さんはキリスト教と仏教を比較して、「浄土に生まれ変わる」などと死をポジティブにとらえ、時代に応じて変化していくのが日本の仏教の特徴と指摘しました。また日本の寺は、庭園を眺めたり、仏像を鑑賞したりするなど日本人にとって身近であること、お経は死んだ人の供養だけでなく、生きている人にも心を安らかにする効果があることなど、仏教の特色や生活の中での存在感を説明しました。
また、観光ガイドなどの経験をいかして宿坊の運営も始め、海外を含む宿泊客に写経や書道、茶道などの文化体験の場を提供したり、大阪市内の寺院が協力したりして戦争の終結を祈る平和行脚などの取り組みをしていることなど、幅広い活動を紹介しました。
学生からの「仏教は信仰であると同時に(日本人の生活に溶け込んだ)慣習でもあるが」という質問には、「悟りを開くために修行するのが仏教ですが、日本独特の神仏習合で、〝お宮参りや結婚式は神社で、葬式はお寺で〟ということを受け入れています。それはそれで良いのではないでしょうか」と、日本人の独特の宗教意識を尊重する考えを示していました。
<当日の様子>