NEWS

お知らせ
2025.8.1
トピックス
【社会学部】社会学科ワークショップの成果報告会開催しました
7月29日(火)、社会学部社会学科のワークショップ成果報告会が行われました。2年次生全員が受講する授業で、15チームの中から予選を通過した5チームがプレゼンテーションを行い、中野瑞彦学長も審査に参加しました。

プレゼンテーションに臨んだチームのテーマは以下の通りです。
・クラフトコーラはサブカルチャーといえるのか
・吹奏楽部のリアルと青春
・なぜ若い世代に災害を継承するのか
・「ぼっち飯」は気になるか?
・ナイチンゲールが変えた看護世界

最優秀賞には「なぜ若い世代に災害を継承するのか」、学長特別賞には「吹奏楽部のリアルと青春」を発表したチームが選ばれました。
 

■アニメ映画で災害体験を継承

最優秀賞に選ばれた「なぜ若い世代に災害を継承するのか」は、現在の学生は室戸台風や阪神大震災などを知らない世代で、防災対策に対する意識・行動に差が大きいことから、「災害を〝自分ごと〟として受け止めてもらう必要がある」という課題を設定しました。東日本大震災を背景にしたアニメ映画『すずめの戸締り』と『岬のマヨイガ』を取り上げて、「自分にも起こり得ると実感できる」、「国境を越えて多くの人に届く」などの、効果が期待されると分析しました。ただ、実際の被災者はなかなか震災被害を語ることが出来ないという実態もあり、意識的に災害に向き合う機会を作り出すことが必要だと訴えました。発表した3人は「アニメを中心にするか防災を中心にするかで迷いましたが、防災・災害の継承を考える発表にしました。災害に関連する文献等を調べて、自分たちなりの視点でまとめました」と振り返っていました。講評を行った大野哲也教授(社会学部長)は「災害体験の継承は難しい問題ですが、アニメを活用した災害の継承は目の付け所が良いと思います」と評価しました。
 

■日常を繊細に描くアニメの魅力

学長特別賞に選ばれた「吹奏楽部のリアルと青春」は、人気アニメーション『響け!ユーフォニアム(武田綾乃 著)』を題材に、アニメの表現の魅力を詳細に分析しました。一般のアニメが死や挫折、喪失など劇的な要素を盛り込むのに対し、『響け!ユーフォニアム』では高校の部活という一般的な場を選び、劇的なエピソード抜きでも繊細でリアルな青春の描写や吹奏楽の技術を含めた奥深さを描いていることを、実際の映像も交えてプレゼンテーションにまとめました。発表した3人はアニメやゲーム好きで、それぞれが作品の分析、発表台本、プレゼンテーション資料を担当しました。中野学長は「『日常にこそリアルがある』ということが良くわかりました」と評価しました。

社会学科ワークショップは2年次生全員が受講する、少人数授業です。1年次では論文・レポートの書き方を学びライティングスキルを磨く社会学科基礎演習、2年次の後期には文献を読み込むリーディングスキルを磨く社会学科文献演習も用意されています。3年次から始まるゼミナールでの研究に備えて、計画的にライティング、プレゼンテーション、リーディングの技術を身に着けていきます。
 
<当日の様子>