NEWS

お知らせ
2025.12.8
トピックス
【経営学部】辻本ゼミ生がインバウンドのプロモーション企画をプレゼンしました(株式会社サイバーエージェント)
経営学部の辻本法子ゼミ(ゼミテーマ:消費者心理とセールスプロモーション)の3年次生が、インバウンドのプロモーション企画をプレゼンしました。
学生たちは3班に分かれ、株式会社サイバーエージェント(本社・東京都渋谷区)に提示いただいた課題「インバウンド(訪日外国人観光客)向けサービスの利用拡大を目指すプロモーション企画案」について、サイバーエージェントの社員の方々に向けて発表を行いました。企業が実際に直面している課題に取り組み、現役社員の方々に評価していただく貴重な機会になりました。

株式会社サイバーエージェント(以下、サイバーエージェントという)は、「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンのもと、インターネット広告事業、「ABEMA」をはじめとするメディア&IP事業やゲーム事業など、多彩な領域で事業を展開しています。インバウンド消費行動研究室はインターネット広告事業本部内に属する組織で、インバウンドマーケティングの研究を行う専門組織です。インバウンド消費行動研究室での研究結果を、実際のビジネスに結びつけ、クライアント企業へ提供しています。

辻本教授は訪日外国人旅行者の消費行動についてサイバーエージェントと共同研究に取り組んでおり、その縁で今回の取り組みが実現しました。
サイバーエージェントからの課題を受けて学生たちが提案するのは、インバウンド向けの事業を展開している株式会社インバウンドホールディングス(本社・大阪市西区 以下、インバウンドホールディングスという)の新サービス「SPOT JAPAN」の利用拡大のための企画案です。「SPOT JAPAN」は日本の食・体験を楽しめるスポットを発信するサービスで、ホテル客室に配置したQRコードを使ってアクセスしてもらいます。
プレゼンテーション当日は、サイバーエージェントとインバウンドホールディングスの社員4名に審査いただきました。

最初に登壇した、侍inboundNAOHIRO班の案は「DOUYINを活用した『SPOT JAPAN』高エンゲージメント戦略」。ショート動画SNS・TikTokの中国国内版であるDOUYINにインバウンドホールディングスが制作した日本の名所動画を投稿し、動画内に「SPOT JAPAN」のQRコードを埋め込むことを提案しました。学内の中国人留学生を対象に調査を行い、彼らが最も利用するSNSサイトがDOUYINであることを確認。インバウンドホールディングス制作の観光地等の紹介動画を活用する内容を提案しました。発表を受けた審査員の方からは「既存のアセット(資産)を使い、実現可能性が高い」と評価を受けました。

続いてDragon X Sweet班から、中国人の富裕層と中間層の家族を対象に関西国際空港で「SPOT JAPAN」のQRコード付きのタウンマップを配布することを提案しました。辻本教授とサイバーエージェントの調査により中国人富裕層と中間層の家族連れが大阪を来訪することが多いことはすでに判明しており、SNSが苦手な50~60歳代の親世代や小さな子どもにも効果があるタウンマップを入国直後の空港で手渡す内容になっています。発表を受けた審査員の方からは「発表中のいろいろなところにWHY(なぜ)の仕掛けがあり、それに詳しく答えていて、考えていることが分かり易かった」「シンプルな資料に好感が持てる」との評価を受けました。

最後はエゾエブースターズ班の「『SPOT JAPAN』における訪日中国人若年層へのプロモーション戦略~Z世代に『日本の特別な体験』を伝える~」です。中国人旅行者の23%が一人旅で、年々その比率が上がっていることに着目し、「訪日一人旅女性」をターゲットにしました。情報発信力が高い若年層(Z世代)が制作した「日本の魅力的な場所を紹介したショート動画」を見た人に、レストランなどの割引クーポンを付与。また人気キャラクターの活用やタクシー、空港リムジンバスの車内に「SPOT JAPAN」のQRコードを掲示する案も盛り込みました。発表を受けた審査員の方からは「一人旅に目を付けたのは良い。提案のストーリーの流れがわかりやすかった」と評価を受けました。

審査の結果、1位にはDragon X Sweet班が選ばれました。サイバーエージェント インバウンド消費行動研究室の根本晋太郎さんは「メリハリのある内容で、説明も分かり易かったです。話し方もハキハキしていたところが良かったです」と評価いただきました。
また根本さんは、「学生さんから企画を出していただくのは初めてでしたが、予想以上に良い内容でした。10月初めに課題を提示してから短期間に、どの班もよくまとまったプレゼンテーションに仕上げていました。講評の中で私たちが指摘したことを参考にして、今後に活かしていただきたいと思います」と話しました。


<プレゼンの様子>