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2025.12.22
トピックス
【ビジネスデザイン学部】2年次生が企業での学外プロジェクトに参加しました
ビジネスデザイン学部では、2年次必修科目として「学外プロジェクト(旧インターンシップⅠ)」(主担当:大村鍾太准教授)を夏季休暇期間中に開講しています。
今年度は企業18社のご協力のもと、職場見学や仕事体験を実施。学生たちは社員の方々へのヒアリングなどを通じて各企業の抱える課題を発見し、グループに分かれて解決策を検討・提案しました。

学外プロジェクトの最終日には、成果発表会を各企業および大阪・あべのキャンパスにおいて実施しました。学生たちはこれらの取り組みを通じて、ビジネス分野の専門性に加えてPBL(問題解決型学習)における実践的なスキルと、卒業後の進路選択につながる貴重な経験を得ることができました。

<連携企業一覧>※順不同
JA大阪中央会・JA大阪泉州・株式会社路珈珈・大阪シティ信用金庫・八田工業株式会社・錦城護謨株式会社・常磐精工株式会社・株式会社小泉製作所・角野晒染株式会社・喜一工具株式会社・株式会社タミヤ・サンビー株式会社・株式会社フロンティアホールディングス・トラオム株式会社・シール栄登株式会社・株式会社新日本テック・株式会社HCI・株式会社坂口製作所

以下、学外プロジェクトに参加した学生のコメント(一部)です。

【学外プロジェクト先:JA大阪泉州 他】
この学外プロジェクトを通じて、直売所が農業や消費者に果たす役割を理解するとともに、売上や来店者数の減少といった課題に直面している現状を学びました。現地での観察やアンケート調査を通じて、自ら課題を確認し、その解決策を考える過程で、情報収集力や論理的思考力を養うことができました。実際の現場を通じて課題解決に取り組んだことは、非常に実践的な学びとなりました。

【学外プロジェクト先:株式会社路珈珈】
今回、コーヒー業界に関する知識やビジネスの現場を実践的に学ぶことができました。ロクメイコーヒーのファクトリー見学や社長講義などを通じて、スペシャルティコーヒーの世界観やオペレーションの仕組みに触れ、普段の学生生活では触れることのない現場への理解を深めることができました。この経験を通じて、今後の学生生活や将来に求められる「顧客志向で考えながら新しいビジネスをデザインできる力」を養うことができたと感じています。

【学外プロジェクト先:八田工業株式会社】
この学外プロジェクトでは、「オープンファクトリーで新たな企画を考えてほしい」「SNSで熱処理加工を広めるための動画を作ってほしい」という2つの課題をいただきました。これまでの授業で企画立案の経験はありましたが、SNS用動画の制作は初めてだったため試行錯誤の連続でした。しかし実際に動画を作る機会を得たことで、貴重な実践的学びとなりました。また、活動を通じて改めて感じたのは、熱処理加工の重要性です。身近な製品にも多く使われていることを知り、その価値をより多くの人に伝えることの必要性を感じました。

【学外プロジェクト先:常磐精工株式会社】
今回、私はビジネスにおける「価値のつくり方」について学びました。特に印象に残ったのは、常磐精工の社長から学んだ「価格で勝負するビジネスは上手くいかない」という考え方です。新商品のアイデアを考える中で、競合の少ない領域にも理由があることに気づき、「欲しいと思えるか」という観点の難しさを実感しました。また、社内資源と社外資源の活用方法についても学びました。企業の設備などの内部資源と、アンケートなど外部から得られる情報を組み合わせる考え方は、今後の授業やキャリア形成にも活かせる貴重な学びとなりました。

【学外プロジェクト先:株式会社小泉製作所】
私は学外プロジェクトで、ネジの廃材をどのように活用していくかという取り組みについて学びました。工場では多くのネジの端材や不良品が発生しますが、それをただ廃棄するのではなく、再利用する工夫が求められていました。たとえば、アクセサリーやアート作品として再加工する取り組み、素材として再溶解して再生する方法などです。実際に現場での工程を見学する中で、廃材にも新たな価値を生み出す発想の大切さを感じました。限られた資源を有効に使うことは、環境にも企業にも重要であると学びました。

【学外プロジェクト先:角野晒染株式会社】
学外プロジェクトを通じて、私はビジネスを成功させるための二つの重要な教訓を学びました。
一つ目は、「顧客はなぜこの商品を選ぶのか」という本質的な問いを追求し、競合との差別化につながる“選ばれる理由”を構築する力の重要性です。需要が低下した伝統工芸品に向き合う中で、この分析力の必要性を強く実感しました。 二つ目は、伝統を守りつつも現代の顧客ニーズに合わせて柔軟に対応し、低需要分野に新たな活路を見出す「実行力」の大切さです。角野晒染の取り組みを通じて、この柔軟な発想と行動こそが伝統産業を次世代へつなぐ鍵であると理解しました。これらの経験は、課題分析力や収益性を踏まえた企画力の基盤を築く貴重な学びとなり、今後仕事をする上で大きく活かせると感じています。

【学外プロジェクト先:喜一工具株式会社】
今回の学外プロジェクトで、提示された課題に対して解決策を考えて具体的な取り組みを進めることができました。発表に向けてはスライドの作成なども担当しました。
解決策を検討する中で最も難しかったのは、顧客を理解することです。私たちの課題は、新しいプロモーション方法を提案することでしたが、工具会社という特性上、工具を頻繁に使用する人が身近におらず、顧客理解に苦労しました。そこで、販売サイトのレビューや知恵袋、工具愛好家のブログなどを参考にして、顧客像の把握に努めました。ここで得たスキルを、今後の課題解決や企画立案の場面で活かしていきたいと考えています。

【学外プロジェクト先:シール栄登株式会社】
今回現場を実際に見て、働く人の声を聞くことの大切さを学びました。当初は課題を見つけること自体が難しく、どこに改善の余地があるのか分からない状態でしたが、社員の方々に話を伺い、作業の流れを自分の目で確かめるうちに、紙での管理や情報共有に時間がかかっている現状を発見しました。そこで、「どうすれば負担を減らせるか」を考え、他社の事例やデジタル化の方法を調べ、改善提案につなげました。この経験を通じて、課題を見つけるだけでなく、現場に寄り添いながら実現可能な解決策を考える力が身についたと感じています。今後もこの姿勢を大切にし、学びを実践につなげていきたいです。

発表の様子(株式会社路珈珈)

集合写真(株式会社路珈珈)

学外プロジェクトの様子(八田工業株式会社)

学外プロジェクトの様子(錦城護謨株式会社)

成果発表会