また、春学期を迎えるにあたり、宮嶋チャプレンから学生たちへメッセージが贈られました。
春学期始業礼拝(2022.4.11.)
チャプレン 宮嶋 眞
新約聖書、使徒言行録10章34~35節に次のような言葉があります。
そこで、ペトロは口を開きこう言った。「神は人を分け隔てなさらないことが、よく分かりました。
どんな国の人でも、神を畏れて正しいことを行う人は、神に受け入れられるのです。」
イエスの筆頭弟子と言われたペトロは、イエスの死後エルサレムにとどまり、ユダヤ人の間で生前のイエスの働きを証言していました。しばらく時がたち、イエスの働きはユダヤ人だけでなく、他の外国人にも広がり伝わっていきました。ペトロはその様子を確かめようと、エルサレムからカイサリアという外国人の多い町へ行きました。そしてそこで神の福音が伝えられ、神の働きが外国人の間に実現していることを知った時、彼は冒頭の言葉を語りました。今まで選ばれた神の民であるユダヤ人にのみ神の言葉は伝えられると考えていましたが、そうではなくて、外国の人びとにも、神の働きは実現していると確認したのです。
「神は人を分け隔てなさらない」これがユダヤ人だけのユダヤ教からすべての人々に開かれたキリスト教への大きな転換点でした。桃山学院の建学の精神である「自由」と「愛」の実現は、分け隔てなく人々とかかわられる神という「一人一人の人間の尊厳を大切にする精神」に結びつきます。
「世界の市民」を目指す桃山学院大学の学びの中で、偏見、蔑視、ヘイト(憎悪)などに基づく無理解、圧迫、抑圧に抵抗するため、また人種、民族、出身、性など人間一人一人の様々な違いを個性として尊重するために「人を分け隔てしない」という言葉を学びの基本にしたい。
パイプオルガンの伴奏とともに聖歌を歌い、説教を聴き、心静かに祈る時間は、あなたの”魂の養い”の時となることでしょう。ぜひお越しください。
礼拝開始前のパイプオルガン演奏
礼拝の様子