NEWS

お知らせ
2025.1.23
トピックス
【経営学部】《寄付講義》株式会社ミスミグループ本社の経営執行役が特別講義
製造業の生産設備に必要な部品を供給する株式会社ミスミグループ本社(本社・東京都千代田区)の経営執行役DJシステム推進本部長、木戸雄介さんが1月21日、経営学部生産管理論Aの特別講義を行いました。信夫千佳子教授(経営学部 経営学科)の論文について木戸さんから問い合わせを受けたことが縁で講義をお願いし、学生たちは世界のインダストリアル・オートメーション(IA)市場を支える同社の経営戦略やAI(人工知能)を活用したデジタルものづくりの一端に触れました。
また、木戸さんと入社6年目の木村華さんが自身の就職活動についても話され、BtoB(business to business)企業の仕事内容のダイナミックさや文系出身者でもAIを駆使していることなどを伝えていただきました。
 
ミスミは、機械部品の商社として1963年に設立されました。現在は自社でも製造を手掛け、世界32万社に部品を供給し、「ミスミが止まると、ものづくりが止まる」といわれているということです。
木戸さんは、同社のシステムに顧客が部品の設計データを入力し工作機械が自動で生産するmeviy(メビー)による短納期の仕組みを動画も交えて紹介されました。800垓(1兆の800億倍)の部品を短納期で供給する「時間戦略」が同社の強みになっているということです。
生産設備を作る企業の購買担当者が必要な部品等の在庫を探すのに時間と労力を使っていることから、木戸さんはメーカー、卸、中小の代理店といった各サプライヤーの部品在庫のデータベースを提供する「D-JIT」を企画・構築し、同社最年少の役員になられました。D-JITで顧客企業は従来平均8日必要だった部品調達が2日で可能になったとそうです。顧客の時間のムダ削減・確実短納期がミスミの強み・収益源になっています。
学生からは、「800垓もの部品を登録するために何らかの分類をしているのですか」との質問があり、木戸さんは「いい質問です。3000万点のマスターを登録し、ネジの先端部の形状の違いなどを関数にして登録しています」と説明されました。また、「在庫を調べて供給する代わりに、すべての商品をmeviyで生産することはできないのですか」との質問には、「(大量に売れる)売れ筋商品を在庫にしておくメリットもあります。meviyと在庫を組み合わせることが解になります」と話されました。
木戸さんは「大学で講義するのは初めてで、貴重な機会になりました。学生の皆さんは最初『難しい話だなあ…』と思っていたようでしたが、動画などを見てもらい理解が進んだようです。質問内容から、講義内容をちゃんと理解してくれているんだな、と感じました」と振り返っていました。

【株式会社ミスミグループ本社】
https://www.misumi.co.jp/


<講義の様子>