NEWS

お知らせ
2025.3.10
トピックス
【国際教養学部】「メディアアーカイブ実習」の学生が作品発表を行いました
国際教養学部のグローバル共生コースの授業「メディアアーカイブ実習」(担当:国際教養学部 土屋祐子准教授)では、写真や動画、音声などのメディア表現技術を学びながら、地域文化の理解と継承を目的としたメディア制作を行っています。デジタルストーリーテリングの手法を導入し、フィールドワークと組み合わせたリレー型プログラムを開発・実践しています。

今年度は、多文化の町・神戸をテーマに最終作品を制作しました。制作に先立ち、履修学生2名が2024年11月23日(土)に立命館大学で開催された「メディフェス2024in関西」に参加し、作品づくりの参考としました。セッションでは、過去のデジタルストーリーテリング作品を鑑賞し、「デジタルストーリーランチ」では自作の作品を発表しました。

また、2024年12月7日(土)には神戸市中央区の移住ミュージアムを訪れ、旧外国人居留地や中華街を巡るフィールドワークを実施しました。その体験を基にストーリーを組み立て、3つのグループ(①移動する人々、②歴史の継承、③記憶する町)に分かれて作品を制作し、2025年1月15日(水)の国際教養学部研究成果発表大会で報告しました。
 

【学生のコメント】

・メディフェス関西では、春学期に初めて制作したデジタルストーリーテリングの発表を行う貴重な機会をいただきました。また、「多文化理解と表現の広場」などさまざまなセッションに参加し、メディアの表現手法や役割について多くの勉強をさせていただきました。地域文化の理解と継承をテーマとしたメディアアーカイブ実習でこれから取り組んでいくデジタルストーリーテリングについて、自分の思いを掘り下げることの大切さなど初めて気づいたこともあり、どのような作品作りを行っていくかを考える良い機会になりました。

・移住ミュージアムを訪れ、ブラジルと日本の関わりにある移住の歴史を知り、当時の人の正直な思いや考えを知りたいと思いました。収容所や船上での生活など、現代では経験することのないことだからこそ、より興味が深まりました。今に繋がるブラジルの経済の発展や日本とブラジルの友好関係には、当時の日本人によるブラジルでの活躍が大きく関わっていることを知り、そこに神戸の存在も重要なのだと分かりました。

・移住ミュージアムを訪れ、日本と異なった環境での生活はとても大変だったと思いました。移動に使われた船は、窓があまりなく高温多湿で、現代のクルーズ船のように大きかったといいます。旧居留地近くの公園に設置されたモニュメント「希望の灯り」は、阪神・淡路大震災で奪われたすべての命と、生かされた人々の想いが凝縮されていました。24時間365日火が灯されていて、神戸の人々にとって大切な場所でした。

・神戸のフィールドワークに参加する前と後では、神戸の印象がかなり変わりました。特に印象に残った点は、やはり多文化が共存しているという点です。参加前、神戸はオシャレな街というイメージが一人歩きしていました。実際、今年の3月ごろに友人と行った神戸旅行では、オシャレな街を観光しているという気持ちで訪れていました。しかし、フィールドワークを通して神戸の多文化の歴史を知ると、このオシャレと思われる街にも様々な歴史が背後にあり、今の形が出来上がったのだと納得がいきました。今回の経験を通じて、改めてフィールドワークは既存の価値観をリニューアルさせるために必要なことであると学びました。

<メディフェス2024in関西での様子>(2024年11月23日開催)

 
<フィールドワークの様子>(2024年12月7日実施)

 
<発表の様子>(2025年1月15日実施)

 
【参考URL】
▼イベント情報サイト
「メディフェス 2024 in 関西 @ 立命館大学OIC(大阪いばらきキャンパス)」(11月23日開催)
https://medifes2024.peatix.com/