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2025.7.7
メディア掲載
【メディア掲載】江川暁夫教授(経済学部 経済学科)の論文が機関誌『タイ国情報』(2025年5月号/発行:日本タイ協会)に掲載されました
 江川暁夫教授(経済学部 経済学科)の論文が、公益財団法人日本タイ協会が発行する機関誌『タイ国情報』(2025年5月号)に掲載されました。
 
江川教授は、開発ミクロ経済学、国際政治経済論を専門としており、タイの低所得者向け政策の効果、ASEAN経済統合を研究テーマとしています。
 
論文では「相互関税とタイ経済の下方修正~なお不透明」を執筆しています。
 
<論文概要>
トランプ米大統領が導入を表明した「相互関税」のタイ経済への影響について、GDPは1%程度の下振れ効果が見込まれる。直接的には大幅な輸出減と、更に民間投資・消費の減退が下振れに大きく寄与するが、民間投資の下方修正幅が最も大きい。また、輸出減について要因分解をすると、相互関税の適用による対米輸出減、米経済減速による対米輸出減、米中景気の減速の影響を受けた世界的な景気減速による輸出の全体的な減少が大きく、米国向け中国製品の生産に必要な部品等の対中輸出減も懸念される。他方、相互関税の導入がサプライチェーン構造を変化させるとは現状は考えにくい。中国からの撤退コストが移転後の利益増と見合わない可能性、既にサプライチェーン構造の調整はコロナ禍の中で一巡したこと、相互関税の動向や導入期間の見通しが立たないことからの「見極め」の姿勢、などが、その理由である。
 
【参考URL】
▼公益財団法人日本タイ協会Webサイト
機関誌『タイ国情報』バックナンバー:2025年5月号 目次
 
▼本学Webサイト
江川暁夫教授 教員データベース